日常生活行動やメディア接触行動の包括的なクラスタリングが可能に

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生活者データ
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日常生活行動やメディア接触行動の包括的なクラスタリングが可能に

当社は2017年より株式会社電通のシンクタンク「電通メディアイノベーションラボ」と「MCR/ex(※1) データ」を活用した「ソーシャル・シークエンス分析」(※2) について、共同で研究を進めてまいりました(※3)。この分析により、特定のターゲットや商品・サービス利用者の日常生活行動やメディア接触行動の全体像が、これまで以上により詳細に可視化・把握できるようになります。また、メディア接触行動に基づいた詳細なクラスタリングも可能となります。当社は、この分析サービスを通じて各企業様の課題解決を目指します。なお、本分析については当社の社内研究所である「ひと研究所」が実施致します。

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生活者の行動の可視化

シークエンスとは、"連なったデータ"の事を指します。MCR/exの日記形式の生活行動データ(15分単位)を元に、生活者ひとりひとりの日常生活行動やメディア接触行動が時系列に並んだ「シークエンスデータ」を作成することによって、「ソーシャル・シークエンス分析」を実施することができるようになります。

MCR/exメディア利用のシークエンスデータ概念図

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このように個人ごとの「シークエンスデータ」を作成した後、15分ごとの行動データを集計・グラフ化することで、生活者の行動が可視化されます(例①②参照)。横軸が15分ごとの時間帯、縦軸がその時間帯での各行動についての行動率を表しています。これにより、今まで以上に生活者の日常生活行動・メディア接触行動の全体像の把握がビジュアルを通して容易になります。

メディア利用データの可視化例①

(15分ごとの行動率:月曜日の場合)

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⇒朝の7時、夜の22時前後でテレビのリアルタイム視聴(水色)の行動率が高くなることが分かります。

<メディア利用データの可視化例②

(15分ごとの行動率:月曜日〜日曜日の場合)

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⇒月曜日から金曜日までは似た形になり、規則性が強くあることが分かります。土曜日、日曜日は日中のテレビのリアルタイム視聴(水色)の割合が平日より高いことが分かります。また、テレビのタイムシフト視聴(赤)の割合も高くなっています。

生活者のクラスタリング

個人ごとの「シークエンスデータ」の類似度から、似た行動パターンを持つ生活者をグルーピングしていくことで、時間帯による行動率の違いも考慮したかたちで、日常生活行動・メディア接触行動による今までにない生活者クラスタリングが可能になります。

そこでまずは、生活者のメディア接触行動の分析結果から、特にテレビ視聴時間の長さや視聴タイミングによって特徴の異なる3つのクラスター例をご紹介します。

メディア接触行動に基づく生活者クラスタリングの3例

クラスターⅠ:終日テレビのリアルタイム視聴が多い「終日テレビ型クラスター」

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クラスターⅡ:ゴールデンタイムでもテレビのタイムシフト視聴が目立つ「タイムシフト積極型クラスター」

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クラスターⅢ:テレビ視聴が少なく、夜間のスマートデバイス利用が目立つ「スマホシフト型クラスター」

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さらに、上記の「メディア利用に基づくクラスタリング」分析を当社のシングルソースデータであるACR/ex(※4)データと紐付けて見てみます。

ACR/exデータより"缶コーヒー飲用者(最近3ヶ月以内に缶コーヒーを飲んだ人)"という切り口で見てみると、32%がクラスター③「スマホシフト型クラスター」で、27%がクラスター②「タイムシフト積極型クラスター」であり、あわせて約6割にのぼることが分かりました(残りの4割は、その他の5つのクラスターに分散しています)。

すなわち、缶コーヒーのメディアの出稿などのコミュニケーションを検討する場合、缶コーヒー飲用者がこの2つのメディア利用パターンで過半数を占めることを軸に、具体的なプランニングを進めていくことが効率的かつ効果的であることが示唆されます。

<缶コーヒー飲用者(n=2,088)>

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(ACR/ex 2017年4-6月調査 東京50km圏)

このように、商品やサービス利用者を単純に一様に捉えるのではなく、その中にも多様化したメディア接触行動パターンがあることを把握し、そのパターンへの対応を考慮することで、各企業様の課題に応じたより精緻なメディアプランニングにご活用頂けます。

※1 MCR/ex

ビデオリサーチが1997年から毎年行っている生活者行動の総合的なデータベース。特定の1週間の基本的な生活行動とメディア接触行動について、日記形式で15分単位で記録したデータが時間軸に沿って収録。

※2 ソーシャル・シークエンス分析

出来事や状態の変化など順序のあるデータを分析する解析手法の一つ。1980年代に遺伝子配列の解析のための手法として開発された後、90年代に欧米で社会調査データ分析への応用が広がり、主に各国の青年が学業期から就業を経て家族形成に至るライフコースなど長期間にわたる調査データの分析に適用されてきている。

※3 電通との取り組み

「MCR/exデータ」を用いた「ソーシャル・シークエンス分析」として、電通のシンクタンク「電通メディアイノベーションラボ」と共同で、30の「メディアライフスタイル」を作成いたしました。これは、東京50キロ圏に住む生活者を、自宅内・外での各種メディア・機器接触行動を672時点(7曜日×24時間×15分刻み)で分析し、7グループ・30に及ぶメディアライフスタイル(=メディア接触習慣)に分類するものです。

近年、メディアの多様化に伴いメディア接触行動も複雑化する中、人々のメディア接触習慣の全体像を把握することは基本課題とされながらも困難と考えられてきました。今回の分析では、現代人の多様なメディアライフスタイルの輪郭がくっきりと浮かび上がりました。

<7グループ・30メディアライフスタイルの構成>

(2017年度 MCR/ex 東京50キロ圏 データを分析)

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※4 ACR/ex

ビデオリサーチが毎年行っている生活者の現状と変化を「人」「ブランド」「メディア」の3つの視点で捉えたシングルソースデータ。意識、商品関与、デモグラフィック、媒体接触といった膨大な生活者情報を取得している。MCR/exはACR/exと同一サンプルに対する調査のため、分析結果を連結することが可能。

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