【 鈴木おさむ の WHAT’S ON TV ? 】若者とテレビの付き合い方
【 鈴木おさむ のWHAT’S ON TV ? 】 第14回
今年の4月から明治学院大学の非常勤講師を勤めさせていただいてます。
文学部メディア芸術学科の「先生」です。
僕はそもそも明治学院大学を中退しています。なのに、そんな僕に先生を頼んでしまうその発想が最高だなと引き受けさせていただきました。
毎週金曜日の4時限目を担当。90分、毎週、色んなことを生徒たちに教えております。
第一回目の授業は自分の自己紹介的なもので、二回目は「ジャニーズとテレビ」。
SMAPと一緒に沢山お仕事させていただいた僕だからこそ分かる、ジャニーズのアイドルとテレビの歴史を自分なりに解説。
三回目は「お笑いとテレビの歴史」。芸人さんとテレビの変化と進化について。カンニング竹山君に教室に来ていただき、解説していただきました。
四回目は「情報、報道、ノンフィクション」について。
と、こんな感じで、エンターテインメントをジャンル分けして「リアル世界一受けたい授業」を目指して作っています。
ちなみに、履修登録している生徒は230人ほどいて、8割以上が女性です。こんなに多くの女子大生の考えを聞ける機会もないなと、時折アンケートを取ったりしてます。
先日は、テレビとネット視聴についてのアンケートを取りました。
「若者にテレビが見られていない」という記事ばかりネットで見ますが、実際はどうなのだろう?と。
うちの230人の生徒の中で「一日一時間以上、テレビ番組をオンタイムか録画で見ている」という人は、半分以上いました。正直、思ったよりいるなというのが最初の感想。
その見ている一番の理由が、ドラマでした。もちろん、バラエティーや情報番組もあるんだけど、ドラマの熱が高い。
ということは、今後、若者のテレビ離れを防ぐには、ドラマがかなりキーになってくるのかなと。
おもしろいのが、流行ったテレビドラマを、NetflixやAmazonプライム・ビデオで見ているという人も多いこと。あらためてヒットしたテレビドラマのコンテンツ力の強さに気づかされます。
アンケートの中で、「一日一時間以上のテレビ視聴」よりも多かったのが、「一日30分のYouTube視聴」。これは僅差でしたが、YouTubeが勝っていました。
YouTubeで視聴するものとして、ぶっちぎりで1位だったのが「音楽」。音楽を聴いたり見たりするためにYouTubeを見ている。
まず、テレビで若者に向けて音楽を届ける機会がかなり無くなっているし、YouTubeだと好きな音楽探せるし見つけられるし、‟タダ”だし。
音楽はYouTubeやストリーミングサービス。テレビドラマはテレビ以外でも色んなところで接触出来る。
となると、バラエティー番組。もっと沢山のバラエティー番組が、テレビじゃないところで視聴出来るようになることが、テレビのバラエティーに人が戻ってくるんじゃないかと思う。
たとえば、地上波で放送した翌日から、一週間限定でYouTubeで公式に公開するとか。
おもしろい番組は結構あるのに、気づかれずに終わっていくこともある。気合い入れたゴールデンの番組だって、若い視聴者に見られずに放送を終えるものも多い。
だからこそ、YouTubeを使って、もっと色んな人に届ける方法を考えることって、本当に大事なんじゃないでしょうか?
<了>