テレビ界に新しい風を吹き込んだ LINEトークルーム内のワンシチュエーションドラマ『とある金曜日、LINEの中で』〜電通 中尾 孝年さん、橘 佑香里さん〜

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テレビ界に新しい風を吹き込んだ LINEトークルーム内のワンシチュエーションドラマ『とある金曜日、LINEの中で』〜電通 中尾 孝年さん、橘 佑香里さん〜

(左から)電通 中尾 孝年さん、橘 佑香里さん


ネット配信はもちろんのこと、SNSや広告、他メディアなどと連動した新しい形のドラマが次々と発信され話題を呼んでいる。そんな中、LINEトークルーム内のみでストーリーが進むという新しいワンシチュエーションドラマ『とある金曜日、LINEの中で』(TOKYO MX )が2019年9月13日(金)に放送され、大きな話題となった。同作品の企画・脚本を担当した電通のクリエーティブ・ディレクター中尾さん、プロデューサーの橘さんに制作秘話を伺った。

再会がきっかけに

─ まず、改めてお二人のご経歴を教えていただきたいのですが、中尾さんがSynapseに出ていただくのは2回目ですね。

中尾 そうですね、前回は「アドフュージョンドラマ」を企画したときに取り上げていただきました。

参考:今回も人材のフュージョンが可能にした「アドフュージョンドラマ」、誕生!vol.1 ~フジテレビ 明松 功さん 電通 中尾 孝年さん 伊藤 三朗さん~

コピーライター、CMプランナー、クリエーティブディレクターなどの業務に加え、アドフュージョンドラマのように広告以外の領域にも挑戦しています。
今回の『とある金曜日、LINEの中で』は、企画・脚本の僕が取り上げられることが多いですが、実は橘さんがキーパーソンなんです。彼女はもともと大学生時代にハリウッドでカメラアシスタントをしていたという変わった経歴の持ち主で、行動力もあってほんとオモロイ子です。

私は高校を卒業後に、「映画を勉強するならハリウッド!」という偏った思い込みで(笑)、大学はアメリカに行きました。そこで、学業のかたわらカメラアシスタントとしても色々勉強させて頂き、帰国してから電通に入社しました。はじめはメディア部署におり、そこからコンテンツに携わる部署に異動しました。そこで、羽生結弦選手が初めて出演した映画『殿、利息でござる!』の題名付けの仕事で中尾さんとご一緒させて頂きました。その後、WOWOWに出向し、9本のドラマ制作に関わりました。

中尾 自分から「行きます」と言って出向していますからね。

はい(笑)。この出向の形や出向先で従事した業務内容は当社としてはかなり珍しいと思いますし、先方としても「来たからには、何か経験をさせなくては」と思ってくださったのか、色々な作品に入らせていただいて。本当にいい経験になりました。ドラマ製作は3ヶ月~半年に一本のペースなので、お会いする方も非常に多かったです。おそらく3年間の在籍中だけで1000人ほどの方と出会い、それは今でも私の財産となっています。

中尾 橘さんとは何か一緒にやれたらいいなと思い、「出向が終わったら連絡して」と話していました。でも音沙汰がなくて、その代わりに映画の試写会の案内がきて。「いや、試写会もいいけど、橘さんじゃん!戻ってきたなら教えてよ!」と(笑)。
橘さんがWOWOWに行っている間に僕自身もドラマの企画を書いたり、アドフュージョンドラマを形にしたりしていたので、飯を食いながら3年間のお互いの話をして、「何かできたらいいね」と話したんです。

中尾さん

テレビドラマコンテンツへの挑戦

─ LINEのトークルーム内だけでストーリーが進んでいくというドラマ『とある金曜日、LINEの中で』は非常にユニークな番組だったと思います。まずはどのように企画が立ち上がっていったのかから教えてください。

中尾 TOKYO MXさんの毎週金曜日23:30~24:00は、もともとソニー・ミュージックエンタテインメントさん(以下SME)が落語やBリーグ、ドラマなど色々なことに挑戦するという枠でした。そこで「新しい形のドラマにチャレンジしたい」という話が橘さんのいるコンテンツの部署に相談が入ったんです。

SMEさんとしては「新しいクリエイターと組みたい」という想いと、「限られた予算ではあるものの自由な表現ができるので、それを楽しんでくれる方にお願いしたい」という視点があったようでした。そこでふと、「あれ、1週間前に中尾さんとそんな話をしていたような...。なんでもやるよと言ってくれたような...」と(笑)。そこで中尾さんの作品などを見ていただき、SMEさんも「ぜひ」と言ってくださって実現しました。

中尾 SMEさんは「好きなようにしていい」とは言ってくれてはいるものの、とはいえ僕の本業は広告屋であって全て自由にやるアーティストではないので、相手のニーズは引き出しておいて、その制約の中で最大限の表現をしたいという気持ちがあります。

そこで、確認をしてみたところニーズとしては「音楽が上手く入るといい」ということと、「新しいことをしたい」という2点があり、さらに他の制限としてはかなり限られた日数と予算内でやるというところが見えてきました。しかし、そういった不自由さはある意味考える時の足場になるので、我々としても望むところでした。

経験的に「予算が限られている」=「ワンシチュエーションドラマ」となることが多く、そうなるとキャストさんは最低限の人数で、大掛かりなセットも組めないということになります。例えば一人暮らしの女の子とその親友が部屋の中で会話している、とか...。キャスティングにも悩むところで、そこの感覚は中尾さんと共有しました。

中尾 予算や30分という尺などで役者さんをキャスティングするとなると2~3人が限度となります。限られた制約の中で、新しいことができるのかと考えていたら、LINEのトークルーム内だけで展開するというやり取りが思い浮かびました。
LINEの中でなら、日常のワンシーンを切り出して表現していくことができるんじゃないかと。

─ 今の時代、LINEはコミュニケーションツールの中心にありますよね。

中尾 金曜日の23時30分からのドラマで挑戦的な企画にするとなると、絶対若い子にウケなくてはいけません。‟若者のテレビ離れ"と言われている中で、彼らにとって最も親しみがあって、日々関わって肌身離さず使っているものとなるとスマホです。そこで何をしているかといったらSNS、特にLINEだと思います。若い女性をターゲットとした場合、やはり恋バナは話題の中心ですから、ここは固いなと。

とはいえドラマの中で出演者がLINEで会話しているとなると、結局複数人のキャストが必要になるからそれはNG。ふと、横長のテレビに縦長であるLINEの画面が出て、そこだけで進行していく面白さもあるんじゃないかと考え、「LINEの中だけのワンシチュエーションドラマ」と文章にしてみて、それを周りに見せた時にポジティブな反応があったので、この企画はいけそうかなと思ってSMEさんに提案しました。

結局、複数の案を見ていただいた中で、SMEさんも「面白いね、見たことがない!」と言ってくれたのがLINEドラマだったんですよね。

中尾 実はそこそこ挑戦的な企画なので、乗ってくれるかどうかはSMEさん次第で、何本か用意した企画の中でも後ろの方で出しました(笑)。それが通った時は「やったぜ!」と思った反面、前例やお手本、ノウハウがないから自分が最初の道を作るということで責任重大だと感じました。

ちょっと時間をもらって近しいものを研究もしましたし、僕自身過去に多く手掛けた会話もののラジオCMだとテンポが違うかなとか、小説を読むようにゲームを進めていくサウンドノベルのジャンルにニュアンスが近いかな...などと思いを巡らせていたらイメージがまとまってきて、そこからは一気に書きあげました。

橘さん

声優のキャスティングが決め手に

─ ストーリーは、人気声優がLINEのメッセージを読み上げながら進行していきます。このキャスティングはどのように決めたのでしょうか?

中尾 最初の段階で話していたことですが、「仕組みが斬新で内容が良くても、話題にならないと人っ子一人来ない山奥にある誰も知らない世界一美味しい料理屋」であり、「結局それは誰にも届かないことになります。だからこそ、きちんと拡散させられるルートも含めた企画を考える必要がありました。

それにはキャストさんの発信力も欠かせません。役者さんの中にも、SNSをされている方、されてない方で、宣伝効果は違うと思います。SNSが必須というわけではなく、今回の企画の方向性でいうと、SNSでの発信力は重要だと思いました。

ドラマの世界では新人だけれども、SNSのフォロワー数が驚くほど多い方など色々な方がいらっしゃる中で、今回は内容的にも声優の方との相性がいいと思いました。声優の方はMXとの親和性もとても高いと感じましたし、一人ひとりがメディアとしての発信力・拡散力もあり、かつ声の演技力もある。最適なキャストです!

─ 確かに、ヒロイン役の高橋李依さんは、Twitterのフォロワー数だけで50万人以上と圧倒的です。

彼女が今回のドラマのことをTwitterで発信してくれたところ、彼女のツイートだけで2000以上の「いいね」がついています。それはこの番組に興味をもってくれたという反応でもあるので、これは本当に心強かったです。

中尾 橘さんがキャスティングに翻弄してくれている頃、僕は登場人物の構成を練っていました。まず人数はミニマムにするとはいえ、グループトークで展開したい。LINEのプラットフォーム的に、自分のアイコンから吹き出しがでて、友達が反応する形になりますよね。ここでグループが3人だと1対2とか1対1対1といった具合の画面になり、トークルームがやや寂しくなってしまう。そこで、1対3というしっかりグループ感も出る4人にしました。

─ キャラクターもそれぞれ個性が出ています。

中尾 友達4人のキャラ分けとして、普通の子、優等生、ムードメーカー、お姉さん的な人がいてというバランスはスタンダードであり、展開しやすいと思いました。そして、ヒロインが恋している男の子。さらにもう一人の男の子が入ってくるというのが橘さんからのリクエストでした。

告白される男の子は最初と最後だけ登場して、それ以外は女子4人だけで展開していく中で、何かアクセントが欲しいと思いました。最初は、相手役の男の子と同じくらいイケメンで優しいキャラだったのですが、ストーリー上グループから退会させられてしまうので、それはかわいそうだなって(笑)。だからぞんざいに扱ってもへこたれなさそうな、極端なチャラ男にしてもらいました。

中尾 女の子だけで繰り広げていくとなると、同性の共感は高いもののやはり刺激が少ない。男子がもう1人加わって、さらにチャラ男にしてから明らかにテンポが良くなりました。

僕は作品によって自分をチューニングしているつもりですが、とはいえ今年49歳なので(笑)、もしかしてリアルではない言い回しになっているかもしれない。だから橘さんに「会話に違和感があったら指摘してね」とお願いしたり、あと音楽をセレクトしてもらったりして、一緒に作っていく中で、どんどんブラッシュアップされていくようにしました。

アニメのようにキャラクターが出てきて動くわけではないですし、声優さんの声の演技力が200%背骨になる企画なので、喋り方でキャラを作っていただくように声優さんたちにお願いしました。すると、ちゃんと4人でキャラが分かれていたので感動しました。

中尾 実力ある声優さんをキャスティングしてくれた橘さんには感謝です。

コンテンツ部署内にアニメ部があって、アニメ声優のプロダクションと繋がりのある方がいたことが大きかったですね。先輩たちが築いてくれた関係のおかげで事務所も「面白い、やってみよう」と言ってくれて、実力のある声優さんたちが出演してくださったことは本当に感謝でした。

─ 告白のシーンで実際の男性の顔が出てきて、ここはインパクトがありました。

中尾 縦画面であるLINEのプラットフォームで完全に話が進んでいると視聴者も思っている中で、仕組みの部分で裏切りを作りたいと思いました。ご存じの通り、LINEって会話だけではなくカメラ通話機能がありますよね。視聴者が「その手があったか」と感じる部分というか、文字だけで展開されていていきなりぽんっと映像が出てくることで映像の力を出したいと思いました。

実は凄い!撮影に秘められた物語

─ スマホ画面内の時間が実際に放送されている時間とピッタリだったり、既読がつくタイミングが絶妙だったり、細かいところまでこだわっている印象がありましたが、撮影時はどんな苦労がありましたか?

実は撮影時には、4人のスタッフが4台のPCとLINEを立ち上げ、実際に会話を送りあっているんです。そのPC画面をひたすら録画していくという手法で作ったんです。

中尾 それぞれの役が音声入力をしているという想定なのですが、実制作も音声入力にするとミスが多くなりかねません。ですから事前にエクセルに文章を入力し、監督が映像尺で指示して、スタッフがそれをLINEの画面にコピーしています。指示と言うか、もはや指揮でした。監督が指揮者、入力するスタッフは演奏者、みたいな。

打ち間違えたら1からやり直しです。実際の時間を表示させているので1回ミスすると時間がずれるため、スマホの国の設定を変えて時間を合わせるようにするんです。既読にも時間が付いてしまいますし。

─ アナログであることに驚きました!ちなみに国の設定というのは?

中尾 まず大前提として、23時30分スタートのドラマだからLINE内も23時30分の表示で、前述した撮影の方法を取っているので制作も23時30分スタート...とはいきません。ですから、事前に世界の時間を調べ、23時30分の国に設定を合わせて撮影に入るんです。

どうしてもミスが出ますから、その時点でまた国を探していくんです。「次30分後に再スタートですね」とか。

中尾 「45分後にモルディブが合うね」、みたいな。

練習を含めると、撮影にはかなり時間を費やしています。撮影だけで2~3日かかりました。とはいえ、世界時計を発見できなかったら、毎週金曜日23時30分に集まって撮影しないといけませんでしたから、それだと放送に間に合わなかったかもしれません(笑)。声優のMAを終えて、「どうしてもここは直したい」という所をさらに1日撮り直しました。

中尾 もう1日夜の国を求めて世界旅行に出る的な(笑)。

─ 演出面でも、スマホの充電が5%→4%と減っていく部分や、既読も1付いて2、ちょっと間を置いて3といったようなディテールへのこだわりも感じました。

中尾 LINEの画面の中という制限がされている場所ほど、視聴者はディテールに気づきやすいですし、面白がってくれます。ドラマの中でも「充電5%」とツッコミが入っていますが、その前からTwitterで「充電が少ない」というツイートをしてくれている人もいたりもして。視聴者にとっても没入感があって、まるでグループのメンバとして一緒にLINEをやっている1人のような錯覚を覚えるのでしょうね。実際そうしたいと思っていたので、時間がリアルタイムで進んでいく感じもすごく重要だったんです。

LINEというプラットフォームへのこだわり

─ そのような撮影時の大変さを考えると、LINEに似た架空の仕組みを使うなどのアイデアもあったのではと思うのですが。

中尾 繰り返しになってしまいますが、視聴者の没入感を大切にしたかったので、どうしてもLINEのプラットフォームでやりたいというのがありました。

今のコミュニケーション文化の移り変わりの中で、若い人の会話は対面の会話ではなくSNS、LINEを使った会話になっている。彼らにとっての本当の会話は、この画面の中にあるような独特な短いテンポ感のある言い回し。話し言葉でも書き言葉でもない、自分は「吹き出し言葉」と名付けていますが、得も言われぬルール感でのやり取りが今の時代におけるコミュニケーションのリアルな姿かなと思っています。

─ 以前、中尾さんが手掛けたアドフュージョンドラマ『名探偵コジン~突然コマーシャルドラマ~』でもLINEを使っていますね。

中尾 はい、いち早く一緒にやってくれて、今回はその時の人脈もありました。LINEさんのご担当が同じ方だったので、「すいません、また変わったこと思いついちゃいまして」と連絡したら、「待ってましたよ」と言われたりして(笑)。世の中に影響力のあるコミュニケーションアプリのプラットフォームを使わせていただけるだけで嬉しいですし、使わせていただけたからこそ今回の企画が成立しました。

─ オンエア後の反響はいかがでしたか?

中尾 SNSの反響はネガティブに出がちですし、挑戦的なことをやるとそれが更に顕著になりがちです。だから正直どうなるかなという不安もありました。しかし、放送中や放送後にSNSを確認したところ、約9割は「面白い」「また観たい」「斬新だ」と言ってくれていました。時間が同時進行やリアルなSNSの会話のテンポなど、こだわった部分も伝わっていたり、「充電5%だし」みたいなツイートもあって、面白がってくれたんだなと。

あと、やっぱり声優さんを起用させていただいたのが大正解だったと思います。ツイートでものすごい応援してくれましたので。

「よくこんなことをするな笑」といったコメントもありましたし、「ここ実写かー!」と反応してくれていたり、そういったコメントを見るたびに嬉しさと安堵がこみあげてきました。

SMEさんも「面白い企画でご一緒できてよかった」とおっしゃってくださったり、声優さんたちも「またやりたいです」と興味を持ってくれたり...。また、私個人としても声優さんたちから学んだことが多く、とてもいい経験になりました。

ハイブリッドな人がこれからの時代を回していく

─ 同作をシリーズ化したいなど、展望はありますか?

中尾 もちろんです!映像でもない朗読でもない、SNSでの会話だけでわーっと進んでいくテンポ感が、30分の尺に丁度適したコンテンツだと感じました。まだいくつかアイデアはありますし、さらに面白くなりそうな手ごたえもあります。

─ お二方とも今後、どんなことをしていきたいか、一言ずつお聞かせ下さい。

中尾 今よりも忙しくなってしまうことを承知で、それでもテレビのレギュラーものをやっていきたいですね。一時期、映画のディレクターがCMを作るというムーブメントがありましたが、そんな流れで今度は広告クリエイターが地上波のレギュラー番組をやることで、従来とは異なる着眼点やテンポ感、作り方ができると思います。

同じ曜日、同じ時間に定期発信できるというのはものすごい威力があるので是非やりたいです。ジャンルはドラマでもバラエティーでもなんでもいいですし、自分は真っ白なキャンバスなので、どんな制約でも喜んでやります!という感じですね。

電通の中で、ずっと好きだったドラマや映画を作ることのできる部署に行けたので、個人的にはやりたいことができていることに感謝していますし、実力以上の機会を与えて頂いていると思っています。電通でもWOWOWでも色々な方に教わったことを、今度は恩返しというか「あいつをあそこに行かせてよかった」と思ってもらえるよう、これからも色々な企画を立ち上げていきたいです。

中尾 橘さんには業界とか人材の橋渡しをしていって欲しいと個人的には思いますね。広告にドラマの方が来るのも新しいものになるし、その逆も当然あって、ドラマ的な視点やノウハウが広告業界に与える影響も多大にあると思います。同じ映像でメシ食っているのに、ジャンルが違うだけでびっくりするぐらいやり方や考え方が違うので。

橘さんのように広告とドラマの両方ができるだとか、そういったハイブリッドな人がこれからの時代を回していくキーパーソンになると思うんです。それで新しい科学反応が起きて魅力的なものを発信できるようになり、ハイブリッドなものが次のスタンダードになっていく。デジタルの催眠術が解けてマスがグイグイ来ると思っているので、その流れを加速させていきたいですね。

─ 本日はありがとうございました。

<了>


中尾 孝年(なかお たかとし)

株式会社電通 CDC クリエーティブ・ディレクター。
1997年に電通入社。主な仕事は江崎グリコ(アイスの実「江口愛実」、ポッキー「デビルニノ」)、塩野義製薬(「もしもブラマヨの吉田がもっと早く皮フ科へ行っていたら...」)など。佐治敬三賞、ACC賞、カンヌ、スパイクスなど国内外で受賞多数。

橘 佑香里(たちばな ゆかり)

株式会社電通 コンテンツビジネス・デザイン・センター D&Pルーム。
高校を卒業後、「ハリウッド映画を撮りたい」という思いでアメリカへ留学。映画学部で映画製作を学び、卒業後、帰国。2011年電通に入社し、メディア部門を経て、現在はコンテンツビジネス・デザイン・センターに在籍。2016~2018年WOWOWに出向し、『本日は、お日柄もよく』『沈黙法廷』『イアリー 見えない顔』などの番組でプロデューサーを担当。

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