小学生男児はネットでゲーム実況に夢中! 〜子ども人気YouTuberはテレビでも活躍中のあの人!?〜

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#Kids/ex #ライフスタイル #子ども #行動実態
小学生男児はネットでゲーム実況に夢中! 〜子ども人気YouTuberはテレビでも活躍中のあの人!?〜

平成から令和にかけて拡大し続けるインターネット。昨今では、キッズユーチューバーが誕生するなど、子どものネット進出も加速しています。
そこで今回は、子どものインターネット動画視聴について、行動や意識にどのような特徴がみられるのか、当社の「Kids/ex」のデータを元に考察してみました。

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【Kids/ex】

Kids/exでは、特定の1週間に日記式調査を実施しており、テレビやインターネットの利用状況を取得しています。
まずは、こちらの日記式調査データから子どものインターネットに対する行動特性を確認していきます。

子ども世代でインターネット利用が急増中

図表1は、パソコン・タブレット・スマホ・携帯電話(PHS)・テレビのデバイスを対象に、インターネット利用の推移を示したグラフです。学年別の過去3年利用推移では、どの学年でもインターネット利用率が右肩上がりで伸びていることがわかります。

最新2019年を2017年と比較した場合、すべての学年において5pt以上増加しており、ネット利用の若年化が進んでいることが分かります。2019年で最も利用が多いのは小学校高学年(44%)、次が小学校中学年(35%)となっています。(図表1)

【図表1:インターネット利用の推移(自宅内/1日あたり/週平均)】39682_zuhyo1.pngインターネット利用定義:インターネット・動画視聴・メール・SNS
対象デバイス:PC・タブレット・スマホ・携帯PHS・テレビ
データソース:Kids/ex2017〜2019,東京50km圏

子どもがインターネットで楽しむのは「動画視聴」

子どものインターネット行動では「動画視聴」がすべての学年において突出して高くなっています。
小学校高学年になると動画・メール・SNS以外の行動も14%と多くなりますが、 中学年以下の子どもは主に動画視聴を楽しんでいるようです。(図表2)

【図表2:インターネットでの行動(自宅内/1日あたり/週平均)】39682_zuhyo2.png対象デバイス:PC・タブレット・スマホ・携帯PHS・テレビ
データソース:Kids/ex2019,東京50km圏

幼い間は大きな画面、成長するとスマホへ移行

では、「インターネット動画視聴」では、どのデバイスを選択しているのでしょうか。ここからはデバイス別に比較してみましょう。

未就学児、小学校低学年ではテレビでの視聴が最も多く(11%)、次いでタブレット端末(10%)でインターネット動画を楽しむ子どもが多いようです。
中学年になると、タブレット端末での視聴が最も多く(15%)、テレビ(10%)との差が開いています。
さらに高学年では、タブレット端末(12%)よりもスマートフォン(15%)での動画視聴が多くなっています。未就学児や小学校低学年では一番多かったテレビは、高学年になると4%程と減少しているのも特徴的です。

小学校低学年以下は親と一緒に見ることも多いからか比較的大きな画面で、年齢が上がるとスマートフォンの画面で動画視聴を楽しんでいることがわかります。(図表3)

【図表3:デバイス別インターネット動画視聴(自宅内/1日あたり/週平均)】39682_zuhyo3.pngデータソース:Kids/ex2019,東京50km圏

ネット動画視聴は夕方4時から夜9時がピーク、未就学児は動画を見ながら食事も

では、子どもはどの時間帯にインターネット動画を視聴しているのでしょうか。
インターネットでの動画視聴行動を1日の時間区分でみた場合、全体的に午後4時から9時までが多いことがわかります。
未就学児については正午から夜8時まで比較的長い時間右肩上がりですが、小学生では夕食のピークの時間帯(夜6時から7時台)に動画視聴が少し減少しています。 空き時間に好きなインターネット動画を視聴していた子どもが、家族と一緒に夕食の時間を過ごすことで複数人での共視聴になり、親子でも楽しめる他のコンテンツ視聴に切り替わっているのかもしれません。(図表4)(図表5)

【図表4:インターネット動画視聴時間(自宅内/1日あたり/週平均)】39682_zuhyo4.png【クリックで拡大】

【図表5:食事・おやつの時間(自宅内/1日あたり/週平均)】39682_zuhyo5.pngデータソース:Kids/ex2019,東京50km圏

男の子は好きな動画ジャンルに集中、女の子は視野広く複数ジャンルを楽しむ傾向

それでは、子どもはどのような動画を楽しんでいるのか、ジャンル別でみてみましょう。
まず、男女別で人気の傾向をみた場合、男児の未就学児は「おもちゃ紹介(35%)」が最も高くなっていますが、小学生になると男子は「ゲーム実況」に夢中なようです。
女児については、未就学児から小学校低学年まで「おもちゃ紹介」が4割以上と最も高く、中学年以降は「おもしろ動画」や「音楽」の人気が高くなっています。
また、上位5ジャンルのスコアをみると、男児は好きなジャンルに集中する傾向、女児は同率のジャンルが多いため広範囲に楽しんでいる様子が見受けられます。(図表6)

【図表6:動画嗜好ジャンル<学年別>TOP5】39682_zuhyo6.png【クリックで拡大】
データソース:Kids/ex2019,東京50km圏

おもしろ動画では「HikakinTV」の人気が高い

それでは、男女ともに人気が高い「おもしろ動画」について、YouTubeで人気のチャンネルをみてみましょう。
子ども全体(3-12才)で最も利用が多いのは「HikakinTV(26%)」、次いで「Fischer's(15%)」「はじめしゃちょー(13%)」となっており、テレビでも活躍中のヒカキンの人気が高くなっています。(図表7)
「HikakinTV」を見ている子どもの構成割合をみると、男児が約6割と女児より多く、男の子を中心に支持されていることがわかります。また男女それぞれ学年別にみると、男の子では小学校高学年(21%)、女の子では小学校中学年(14%)の割合が最も多く、メインの視聴層の学年に違いがあるのも男女の特徴が表れていると言えそうです。(図表8)

【図表7:利用YouTubeチャンネルTop3 <3~12才>】39682_zuhyo7.pngデータソース:Kids/ex2019,東京50km圏

【図表8:「HikakinTV」視聴者構成割合】

<男女別>39682_zuhyo8_1.png<学年別>39682_zuhyo8_2.pngデータソース:Kids/ex2019,東京50km圏

まとめ

子どものインターネット利用は着実に増加しており、主に動画視聴をしていることがわかりました。
また、ネット動画視聴のスタイルも、年齢が幼い未就学児の間は大人も一緒に見られる大きめの画面が多いといったように、子どもの年齢と利用機器の関係性や、性別や年齢ごとの動画の楽しみ方の違いなど、成長が早い子どもならではの段階的な特徴がうかがえます。
新型コロナの影響もあり自宅内で過ごす時間が増えたことで、ますます子どものネット利用は多岐に渡っていくことでしょう。今後も未来につながる子どもたちの変化を的確に捉えるKids/exデータで、最新の子どもの実態をご紹介していきます。

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