新サービス(Tverなど) テレビとネットの関係性を明らかにする 「VR CUBIC」

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#テレビ #デジタル #広告 #生活者データ

近年、生活者の多様化やデジタル化による視聴デバイスの普及で視聴形態の分散化が進んできています。テレビ番組を「動画」という単位で捉えると、今の生活者にとって動画の視聴はテレビだけでなく、Web 上でも視聴することが 多くなってきています。例えば、放送局でも 「TVer」をはじめ公式サイトを立ち上げ、サービスを拡充するなどテレビ番組もデバイスシフト、タイムシフト、チャンネルシフトといった 様々な形態で視聴されるようになっています。 そんな視聴の分散化に対応するために、当社に何が出来るのか。その対応のひとつは前段でお伝えした視聴率調査の拡充であり、テレビ放送のあらゆるリーチを捉えることの第一歩です。 さらに、伝送路、デバイス、視聴形態を問わないコンテンツや情報の接触状況を捉える必要性もあります。そこで当社では「動画コンテンツ」という側面からデバイスをまたいだトータルリーチ、トータルオーディエンスを捉えるべく、テレビとWebの両方の接触を機械式で測定するサービス「VR CUBIC」の提供を開始しました。 今回はこの「VR CUBIC」に関して、調査概要やスペックだけでなく、実際に広告・マーケティング分野での分析活用事例を通して、全体像を紹介させていただきます。

図表2016_553_10-12.jpg

「VR CUBIC」とは

テレビ・パソコン・スマートデバイス(スマート フォン/タブレット)の接触状況を実測で測定す ることで、各メディアの到達や重なり、メディア接触者のサイト接触行動を把握することが可能になります。また実際のコンテンツ接触者の詳細なプロフィールを分析することを目的に、大きく下記図3点の側面を、1人の対象者から同時に取得しています。

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広告コミュニケーションの観点では、【図表1】に示したようにテレビやWebで展開される様々な広 告・情報を『だれが『』どのメディア(テレビ、Web) で』『何に』『いつ』接触したのかを把握することができるログデータとして整備しています。

「VR CUBIC」におけるテレビ×Webの接触とプロフィールデータは、関東1都6県在住のWeb利用者15歳〜69才の約5,000人を調査対象者(※)として取得しています。ログとして日々取得するテレビ×Web機械式の接触実態以外にも、ターゲットプロフィールに関するアンケート項目も充実させました。これにより、テレビ×Webの接触実態を、カテゴリ関与者などプロフィール情報を元に設定したターゲットで比較することや、特定のテレビ×Webの接触特性をもつ人々、例えば、「Web動画ばかりを見ている人たち」がどのような特性を持っているかを分析することで、 広告アプローチの方法を紐解くことが可能です。

「VR CUBIC」でわかること

ここでひとつの事例として全国でどのくらいの人が、先のリオデジャネイロオリンピック開会式を見たのかを紹介します。

「VR CUBIC」データと現行27地区で実施しているテレビ視聴率調査(注:関東地区600世帯)から得た推計データを使います。この2つのデータを掛け合わせることで、開会式のテレビ番組及び Web関連サイトのいずれかに接触した推計人数がわかります。地上波、BSで放送された開会式をリアルタイムに視聴した人は3,865万人(推計)、タイムシフトで視聴した人は144万人、オリンピック関連サイトに接触した人は641万人で、トータルオーディエンスつまり、全国で開会式を視聴した人は約4,230万人(推定値)です。 テレビだけでなくネットやタイムシフトといった媒体をまたいだトータルオーディエンスのうち、約8.6%が従来のテレビのリアルタイム視聴以外の方法で開会式を視聴していたということがこの分析からわかりました。こうした結果は テレビとWebの両方を1人の対象者から取得するフレームでしかみえてこない知見です。

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当サービスはこのように「テレビ×ネット」の接触状況をログとして日々取得するだけでなく、そのログデータにターゲットプロフィールが付随するという特性を活かし、以下に挙げるような課題に対して、自社/競合の区別なくフラットにデータを捉え、解決策を与えることができます。

こうした課題が解決できるのは、「VR CUBIC」 が単に接触実態をおさえているだけではなく、接触を時間軸上の順序性を保持して取得しているからです。

分散化するコンテンツや広告の接触状況を把 握し、トータルリーチ・トータルオーディエンス を測定することで、お客さまのマーケティング 課題にお答えしていきます。

次に、下記課題の③④を明らかにした分析事例を紹介します。

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