「視聴率1%は何人?」 ビデオリサーチが解説 視聴率基本の『キ』

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「視聴率1%は何人?」 ビデオリサーチが解説 視聴率基本の『キ』

「視聴率1%って、何人が見ているということ?」
と、疑問に思ったことのある方も多いのではないでしょうか。

関東地区の個人視聴率の場合、視聴率1%は、およそ39.9万人が視聴していることになります。

視聴率はどのくらいの割合の世帯、人が視聴していたのかを示す値です。1%の示す値は、地区や特性によって異なるため注意が必要です。

ビデオリサーチでは、全国32地区すべての放送エリアで日々視聴率の調査を行っています。
そんな視聴率データを測定・提供する株式会社ビデオリサーチが、視聴人数について以下の手順で解説します。

※本連載は今後も不定期で更新予定です。

この記事を読めば、視聴率に対する人数がイメージできるようになるだけでなく、視聴率はどのようなものなのか、その種類や捉え方まで分かるようになるでしょう。

記事の中でご紹介しているサービスはこちら【視聴率】

1.視聴率1%の人数は何人なのか?

早速、この記事の結論を申し上げると、関東地区の個人視聴率1%につき39.9万人が番組を観ていることになります。

ただし1%の示す値は、地区や特性によって異なるため注意が必要です。なぜなら、エリアや特性によって人口が異なるため、当然1%あたりの人数も変わるからです。

視聴人数を求める公式は以下の通りです。

推計視聴人数=個人視聴率×推計人口マスタ※1

※1 推計人口マスタとは、住民基本台帳、国勢調査より推計した人口・世帯数にエリア内特性調査(ビデオリサーチ)より推計した自家用TV所有率を乗じたものです。 当ページの平均視聴人数、到達人数には、ビデオリサーチが視聴率調査を実施している調査エリアを全国に拡大して推計したものを使用しています。

関東地区の自家用TV所有推定人口は39,932千人※2のため、前述の公式に当てはめると、1%につき約39.9万人と推計されます。

また、視聴世帯数についても考え方は同じで、平均世帯視聴率と推定世帯数を掛け合わせることで推計することができます。つまり、関東地区自家用TV所有総世帯数は19,709千世帯※2なので、1%につき19.7万世帯が観ていると推計されます。
※2(株)ビデオリサーチ「2024年度 調査エリア内推定世帯数及び人口」より引用

「自家用TV所有」という聞きなれない言葉が出てきましたが、視聴率調査は事務所や病院などを除くTVを所有している一般世帯を対象に実施しているため、掛け合わせる世帯数や人口はTV所有をベースとしてものである必要があり、ビデオリサーチでは1年に一度ベースとなる世帯数及び人口を更新しています。

全国の視聴人数

全国の自家用TV所有推計人口は、116,143千人なので1%につき116.1万人が観ていると推計されます。

全国視聴率をもとに推計する視聴人数の捉え方は大きく2つに分けられます。それは、「平均視聴人数」「到達人数」です。ここでは、その違いをご説明します。

① 平均視聴人数

その番組の放送時間を通じて、平均でどれだけの人が視聴していたかを推計した値です。
1番組の中でも視聴率は分単位で変動します。平均視聴人数は、番組の平均視聴率を元に、その番組を通じて平均で何人が見ていたのかを推計します。

平均視聴人数

② 到達人数

個人全体4才以上における1分以上の番組視聴を"見た"と定義し、その番組をどれだけの人が視聴したのか(到達したのか)を推計した値です。到達人数は番組の到達率を元に視聴した人の規模を推計しています。

到達人数

〜ちなみに〜視聴人数が多かった番組を確認するには?

ビデオリサーチの公式HPでは、各番組の平均視聴人数を公開しています。ジャンルごとにランキング形式でご確認いただけます。

ビデオリサーチ平均視聴人数

2.そもそも視聴率とは?

視聴率とは、テレビの番組やCMがどれくらいの人に観られているのかを示すひとつの指標です。大きく「個人視聴率」と「世帯視聴率」の2つに分けられます。視聴率は世の中の動向を表すデータであり、放送局の制作や編成に活用されます。また、テレビ広告取引の共通指標としての役割も担っています。

個人視聴率と世帯視聴率

個人視聴率とは、世帯内の4才以上の家族全員の中で、誰がどのくらいテレビを視聴したかを示す割合です。対して世帯視聴率は、テレビのある世帯のうち、どのくらいの世帯がテレビをつけていたかを示します。その名の通り、「個人」単位で視聴状況を捉えるのか、「世帯」単位で捉えるかの違いです。

なお、個人視聴率と世帯視聴率については以下の記事で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。

「個人視聴率と世帯視聴率」 ビデオリサーチが解説 視聴率基本の『キ』

2020年の視聴率調査リニューアル以降、個人視聴率が取り上げられることも増えましたが、「世帯視聴率」「個人視聴率」の違いについてご存知でしょうか?この記事では、両指標の解説や活用法について、視聴率データを測定・提供するビデオリサーチが解説します。

SAMPLE

個人視聴率における視聴区分

個人視聴率は、4才以上の個人について、性別・年齢などで"区分"して見ることができます。
以下の表が代表的な区分方法です。

男性 年齢 女性
C(child) 4〜12才 C(child)
T(Teen) 13〜19才 T(Teen)
M1 20〜34才 F1
M2 35〜49才 F2
M3 50才以上 F3

男性 年齢 女性
C(child) 4〜12才 C(child)
T(Teen) 13〜19才 T(Teen)
M1 20〜34才 F1
M2 35〜49才 F2
M3 50才以上 F3

「C10%」と記された場合、4〜12才の男女の視聴率が10%であることが分かります。

〜ちなみに〜 週間高視聴番組の視聴率を確認するには?

ビデオリサーチの公式HPでは、週間高視聴率番組のランキングを公開、毎週木曜日に更新しています。報道・ドラマ・アニメなど、各ジャンルの人気番組を視聴率の情報をもとにご確認いただけます。

ビデオリサーチ視聴率ページ

3.まとめ

視聴率1%は、関東地区では推計約39.9万人、全国では推計約116.1万人となる。
② 視聴人数の捉え方は「平均視聴人数」「到達人数」の2つに分けられる。
③ 視聴率は、大きく「個人視聴率」「世帯視聴率」の2つに分けられる。

本連載は今後も不定期で更新予定です。視聴率に関する様々な基礎知識を発信して参りますので、ぜひお役立ていただけましたら幸いです。

記事の中でご紹介しているサービスはこちら【視聴率】

【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「視聴率
・調査時期:常時(発行形態 日報/週報)
・対象地区:全国32地区

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