【ビデオリサーチ調べ】視聴率でみるバスケットボールワールドカップ〜視聴率で日本戦5戦を振り返る〜
【この記事はこんな方にオススメ!】
✅バスケW杯を視聴率で振り返りたい方
✅どれくらいバスケW杯が注目を集めていたのか気になる方
✅前回大会のバスケW杯と視聴率を比較したい方
1. はじめに
2023年8月25日(金)から9月10日(日)にかけて、FIBAバスケットボールワールドカップ2023(※以下バスケW杯)が開催されました。
前回大会より順位を大きく上げた日本代表。開催地に日本が含まれていたこともあり、連日盛り上がりを見せ、見事来年に控えたパリオリンピックの出場権を獲得しました。
今回はビデオリサーチが保有する「視聴率」データにて、2023年大会の日本戦の視聴状況を振り返ります。(※記載の放送日、放送時間はすべて日本時間)
バスケW杯の視聴率や、今大会の影響力についてご興味をお持ちいただくきっかけになれば幸いです。
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2. 前回大会はどのように見られた?
2023年大会を振り返る前に、まずは2019年に行われた前回大会を確認していきます。【図表1】
2006年以来のW杯出場となった日本代表は、八村塁、渡邊雄太といったNBA選手を擁しての挑戦となりましたが、1次ラウンドを全敗で終えると、順位決定戦でも勝利を収めることができず、最終順位を32チーム中31位で幕を閉じる悔しい結果となってしまいました。
【図表1】FIBAバスケットボールワールドカップ2019 日本戦平均視聴率(関東地区)
開催国は中国で時差は1時間でしたが、地上波での放送は1次ラウンドのアメリカ戦のみでした。
アメリカ戦の関東の個人視聴率は5.1%。バスケ強豪国相手に日本の注目度も高かったようです。
3. 今大会、1次ラウンドはどのように見られた?
開催前に八村塁の欠場が話題となった日本代表。ドイツ、オーストラリア、フィンランドと同じグループEに属しました。
開幕戦はドイツ。開始早々から差を拡げられ、第2クォーター終了時には22点ビハインドで折り返すと、そのままドイツリードのまま試合は進み63-81での痛い敗戦となりました。
後がない日本代表は2戦目のフィンランド戦に臨みます。第1クォーターは22-15でリードしますが、続く第2クォーターは14-31と逆転されてしまい、第3クォーターでは27-27と苦戦を強いられてしまいます。窮地に立たされた日本代表ですが、第4クォーターに入ると、河村勇輝の連続スリーポイントや富永啓生のロングスリーなどがさく裂し一気に逆転に成功。98-88で見事勝利を収めます。
1次ラウンド突破に希望をかけた3戦目の相手は強豪国オーストラリアでした。
NBA選手を多数擁する強豪国を相手に日本代表は果敢に攻撃を仕掛けますが、第2クォーター終了時点で22点のビハインドとなります。続く第3クォーターは馬場雄大のスリーポイントやホーキンソンのダンクなどで得点を重ね、第4クォーターでは残り4分時点で13点差にまで詰め寄るも、試合終了間際に再び差を拡げられ惜しくも89-109での敗戦となりました。
初の2次ラウンド進出とはなりませんでしたが、日本代表はパリオリンピックを目指し順位決定戦へと臨みました。
このような白熱した1次ラウンドの視聴状況を確認してみましょう。【図表2】
【図表2】FIBAバスケットボールワールドカップ2023 1次ラウンド平均視聴率(関東地区)
初戦のドイツ戦の個人視聴率は5.4%でしたが、続くフィンランド戦は5.8%、オーストラリア戦は9.0%と試合を重ねるたびに注目度も上がっていることが分かります。オーストラリア戦で視聴率が上がったのは、前試合のフィンランド戦にて日本代表の大逆転劇によってバスケW杯自体への注目度が上がり、かつ初の2次ラウンド進出に期待が集まったことによる影響が考えられます。
4. 今大会、順位決定戦はどのように見られた?
パリオリンピック出場をかけて17-32位順位決定戦へと進んだ日本代表。オリンピック出場の条件は、アジアの6チームの中で最高順位を取ることでした。順位決定戦初戦の相手はベネズエラ。第3クォーターまでは、あと一歩が届かずリードを許す展開となりますが、第4クォーターに入ると比江島慎のスリーポイントなどで驚異的な追い上げを見せ逆転に成功し、最後はダメ押しのスリーポイントを決め86-77で大逆転勝利を収めました。
あと1勝でパリオリンピック出場が決まる日本代表は、順位決定戦第2戦でカーボベルデと対戦します。
カーボベルデ戦でも第1クォーターでリードされてしまいますが、続く第2クォーターで逆転し、第3クォーターでも差を拡げます。第4クォーターこそ一時は3点差にまで詰め寄られますが、ホーキンソンの相手の流れを断つ得点もあり、80-71で勝利。最終順位は19位とアジアの6チームの中でも最高順位となり、見事パリオリンピックの出場権を獲得しました。
順位決定戦の視聴率は次の通りとなりました。【図表3】
【図表3】FIBAバスケットボールワールドカップ2023 順位決定戦平均視聴率(関東地区)
ベネズエラ戦の個人視聴率は9.5%、カーボベルデ戦は15.3%でした。順位決定戦は2戦とも1次ラウンドの視聴率を上回り、特にカーボベルデ戦は土曜の20時スタートと視聴のしやすい時間帯ということもあり、今大会で最も高い視聴率を記録しました。
1次ラウンドから高まり続けた期待感や終盤に大逆転を見せつけた試合展開など、注目度が集まる要素がたくさんあった大会となりました。
5. バスケW杯はどれくらいの人が見た?
今大会の日本戦5戦のテレビ生中継における日本全国での「自宅内テレビでの地上波放送リアルタイム視聴数」を確認してみます。【図表4】
【図表4】FIBAバスケットボールワールドカップ2023 日本戦における全国到達数(1分以上視聴)
日本戦において最も視聴人数が多かった試合は9月2日(土)のカーボベルデ戦で、3211.9万人が視聴しています。
また、5試合いずれかの試合を視聴した人の合計は5689.1万人でした。
6. さいごに
試合を重ねるたびに日本中の注目を集めたバスケW杯。来年のパリオリンピックでも注目を集めそうです。今年はWBC、世界陸上、バスケW杯など日本が活躍することで国際的なスポーツイベントの関心が高まっています。現在行われているラグビーW杯も同じく勢いに乗ることを期待したいです。
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【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「視聴率」
・対象地区:関東