「視聴率の種類」 ビデオリサーチが解説 視聴率基本の『キ』

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「視聴率の種類」 ビデオリサーチが解説 視聴率基本の『キ』

「視聴率って色々種類があるって聞くけど違いがよく分からない...」
「視聴率って録画して見たものも含まれているの?」
など、「視聴率」と言っても種類が多く、そもそも定義を曖昧に感じる方も多いのではないでしょうか。

視聴率には「(リアルタイム)視聴率」「タイムシフト視聴率」「総合視聴率」の3つの種類があります。

また、普段耳にする「視聴率」は「(リアルタイム)視聴率」を指し、地上波放送、BS放送、CS放送などのテレビ放送をリアルタイムで視聴している世帯、または個人の割合を表しています。

視聴率データを計測・提供する株式会社ビデオリサーチが、今回は視聴率の種類について解説します。

この記事を読めば、「視聴率」が何を表しているのかだけでなく、3種類ある視聴率の違いについて知ることができます。

※本連載は今後も不定期で更新予定です。

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1.視聴率とは?視聴率の3つの種類について解説

視聴率には以下3つの種類があります。

それぞれの違いについて詳しく説明していきます。

①(リアルタイム)視聴率

「(リアルタイム)視聴率」とは、地上波放送、BS放送、一部の専門チャンネルなどのテレビ放送を放送と同時にリアルタイムで視聴している世帯、または個人割合を示す指標です。
普段よく耳にする「世帯視聴率」や「個人視聴率」は、この「(リアルタイム)視聴率」のことを指しています。

②タイムシフト視聴率

「タイムシフト視聴率」とは、リアルタイムとは別の時間で見る、タイムシフトでのテレビ視聴を示す指標です。番組を録画で視聴した場合、通常の「視聴率」には含まれず、この「タイムシフト視聴率」として示されます。

タイムシフト視聴率は、番組放送日から7日内(168時間内)の視聴を測定します。
テレビ放送では週単位でタイムテーブルが組まれていることが多いため、翌週の放送が始まる前にタイムシフト視聴したものが対象と考えると分かりやすいです。

〜ちなみに〜 「延べタイムシフト」について

「延べタイムシフト」とは、タイムシフト視聴(7日内)における同一箇所の複数回視聴を視聴回数分カウントした指標です。

例えば、気に入った番組やシーンを何度も視聴した場合、タイムシフト視聴率では視聴した回数はカウントされませんが、「延べタイムシフト視聴率」では視聴した回数を加味してスコアが算出されます。
複数回視聴を加味することで、累計でどの程度のタイムシフト視聴があったのかを示すことができます。

③総合視聴率

総合視聴率の考え方

「総合視聴率」とは、リアルタイムとタイムシフトのいずれかでの視聴を示しています。リアルタイムでもタイムシフトでも視聴した場合は"1カウント(複数回視聴としてカウントしない)"として集計します。
つまり、「総合視聴率=〈リアルタイム視聴率〉+〈タイムシフト視聴率〉−〈重複視聴率〉」です。
番組単位での視聴の拡がりを示す指標となります。

2.そもそも視聴率とは?

視聴率とは、テレビ所有世帯のうち、テレビ番組やCMがどのくらいの世帯や人に見られていたかを表す割合です。

視聴率の活用事例として、以下が挙げられます。

・「国民の関心の高さを知る」「社会の動きを知る」という世の中の動向をあらわすデータとして
・放送局の制作・編成に活用するデータとして
・テレビ広告取引の共通指標として

世帯と個人の2つの特性

1章でご紹介した3種類の視聴率以外にも、「世帯視聴率」「個人視聴率」という2つのデータがあります。

前述の通り、『視聴率』とは、テレビの番組やCMがどのくらいの世帯や人に見られたかを示すデータのことを指し、3種類の視聴率それぞれにおいて、世帯・個人のデータを出しています。

ここでは、2つのデータについて解説します。

・世帯視聴率

「世帯視聴率」とは、テレビを所有している世帯のうちどのくらいの世帯でテレビが見られていたかを表す割合です。

・個人視聴率

「個人視聴率」とは、世帯内の4才以上の家族全員の中で誰にどのくらいテレビが見られていたかを示す割合です。

なお以下の記事では、世帯視聴率と個人視聴率について図解でより詳しく解説しているので、気になる方はご覧ください。

「個人視聴率と世帯視聴率」 ビデオリサーチが解説 視聴率基本の『キ』

2020年の視聴率調査リニューアル以降、個人視聴率が取り上げられることも増えましたが、「世帯視聴率」「個人視聴率」の違いについてご存知でしょうか?この記事では、両指標の解説や活用法について、視聴率データを測定・提供するビデオリサーチが解説します。

SAMPLE

毎分視聴率とは?

視聴率の最小単位は1分です。1分単位の視聴率は「毎分視聴率」として提供しています。地区別の視聴率はこの「毎分視聴率」を元にして、「番組平均視聴率」や「毎分最高視聴率」を表しています。

・番組平均視聴率

番組平均視聴率の例

「番組平均視聴率」は番組の毎分視聴率を平均したものです。具体的には、図2のように番組の放送時間内における「毎分視聴率」の合計を番組の放送分数で割り、パーセント表示したものを指します。

また、あるドラマの初回から最終回までの平均視聴率を求める際も、図2の考え方を応用したもので求めることができます。具体的には、以下の図3のようにドラマの初回から最終回までの毎分視聴率の合計を総放送分数で割ることで、求めることができます。

ドラマAの初回から最終回までの平均視聴率を求める際の正しい例

このように毎分視聴率を元に平均視聴率を算出しているため、あるドラマの初回から最終回までの平均視聴率を求める際に、図4のように各放送回の番組平均視聴率を足し上げて放送回数で割るという計算をすると誤った視聴率が算出されることがありますので注意が必要です。

ドラマAの初回から最終回までの平均視聴率を求める際の誤った例

・毎分最高視聴率

毎分最高視聴率の例

番組のなかで最も高かった毎分視聴率を「毎分最高視聴率」と言います。
瞬間最高視聴率という言葉の方が聞き馴染みがある方もいるかもしれませんが、定義は毎分最高視聴率と変わりません。

3.リアルタイム、タイムシフトで視聴される番組の傾向

リアルタイムとタイムシフトで視聴される番組ジャンルには傾向があります。

スポーツ中継やニュースなど、試合を経過とともに楽しんだり、結果をすぐに知りたい番組はリアルタイムで視聴される傾向にあります。オリンピックやワールドカップなどの国際的なスポーツ大会、箱根駅伝などは、年間での高視聴率番組の上位になることも多い番組です。

一方、ドラマやアニメのように自分の好きな時間にじっくり視聴したい、録画でも見たい番組はタイムシフト視聴率が高くなる傾向にあります。

関連記事
12月22日は「視聴率の日」 〜2022年のテレビ視聴率総まとめ!よく見られたテレビ番組は?〜

4.視聴率1%あたりの人数は?

視聴率1%当たりの人数は、関東地区※1で考えると1%につき40.3万人が番組を見ていることになります。

※1関東地区の自家用TV所有推定人口は40,298千人

ただし、エリアや特性によって人口が異なるため、当然1%あたりの人数も変わります。関東地区以外のエリアにおいては上記に該当しないので注意が必要です。

以下の記事では、上記の詳細や公式に加え、全国視聴人数についても詳しく解説しているので気になる方はご覧ください。

「視聴率1%は何人?」 ビデオリサーチが解説 視聴率基本の『キ』

関東地区の個人視聴率1%は、およそ39.9万人が視聴していることになります。本記事は、視聴率に対する人数の出し方、視聴率の種類などについて、視聴率データを測定・提供するビデオリサーチが解説します。

SAMPLE

5.〜Q&A〜気になる視聴率のアレコレ

ここからは、視聴率にまつわる様々な質問にお答えしていきます。

Q1. 過去や週間の高視聴率番組を確認するには?

ビデオリサーチの公式HPでは、過去の高視聴率番組や週ごとの高視聴率番組を掲載しています。

\週ごとの高視聴率番組を知りたい方はこちら(毎週木曜日更新)/

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週間高視聴率番組10
「ドラマ」「スポーツ」「報道」などのジャンル別で(リアルタイム)視聴率が高い番組をランキングでご紹介。

timeshift_logo.png

タイムシフト視聴率10
タイムシフト視聴率・総合視聴率が高い番組をランキングでご紹介。

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平均視聴人数10
番組ジャンル別で各地区の視聴データを束ねた全国(リアルタイム)視聴率から推計した日本全国の視聴人数をご紹介。

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平均視聴人数10(タイムシフト・総合)
全国のタイムシフト視聴率・総合視聴率から推計した日本全国の視聴人数をご紹介。

\過去の高視聴率番組を知りたい方はこちら/

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過去の高視聴率番組TOP50のほか、年ごとや番組カテゴリごとに高視聴率を記録した番組をご紹介。

\週ごとの高視聴率番組を知りたい方はこちら(毎週木曜日更新)/

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「ドラマ」「スポーツ」「報道」などのジャンル別で(リアルタイム)視聴率が高い番組をランキングでご紹介。

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タイムシフト視聴率10
タイムシフト視聴率・総合視聴率が高い番組をランキングでご紹介。

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平均視聴人数10
番組ジャンル別で各地区の視聴データを束ねた全国(リアルタイム)視聴率から推計した日本全国の視聴人数をご紹介。

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平均視聴人数10(タイムシフト・総合)
全国のタイムシフト視聴率・総合視聴率から推計した日本全国の視聴人数をご紹介。

\過去の高視聴率番組を知りたい方はこちら/

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過去の高視聴率番組TOP50のほか、年ごとや番組カテゴリごとに高視聴率を記録した番組をご紹介。

Q2. 視聴率のM層、F層って?

個人視聴率は、個人について性年代などで区分しており、「M」「F」は男女(Male、Female)を示すアルファベットを表しています。

以下、代表的な性年代による8区分になります。

男性年齢女性
C(child) 4〜12才 C(child)
T(Teen) 13〜19才 T(Teen)
M1 20〜34才 F1
M2 35〜49才 F2
M3 50才以上 F3

男性年齢女性
C(child) 4〜12才 C(child)
T(Teen) 13〜19才 T(Teen)
M1 20〜34才 F1
M2 35〜49才 F2
M3 50才以上 F3

Q3. コア視聴率とは?

「コア視聴率」とは、各放送局の重点ターゲットである「コア層」の個人視聴率を表しています。
コア層は、多くの場合、特に購買意欲が高く、広告を届けたいファミリー層から構成されており、CM出稿の際は重要となる指標です。

ただし、放送局によって呼称や定義そのものが異なる場合があるので注意が必要です。

また、ネットニュースなどで「コア視聴率は13歳~49歳の個人視聴率」として紹介されていることが多いですが、実はこのコア視聴率の定義(年齢層)は放送局によって異なり、普遍的なものでもありません。

そのため、どの性年代区分を示しているのかを確認して数字を見ることが大切です。

Q4. 視聴率三冠王とは?

「視聴率三冠王」とは、ゴールデンタイム・プライムタイム・全日の3つの時間帯で同じ地区の放送局の中で視聴率のトップを獲得することです。

✅視聴率の時間区分については、「「総世帯視聴率(HUT)」と「総個人視聴率(PUT)」 ビデオリサーチが解説 視聴率基本の『キ』」で詳しく解説しています。

6.まとめ

①視聴率には以下の3つの種類がある
・(リアルタイム)視聴率とは、テレビ放送をリアルタイムで視聴している世帯、または個人の指標
・タイムシフト視聴率とは、リアルタイムとは別の時間で見る、タイムシフトでのテレビ視聴を示す指標
・総合視聴率とは、リアルタイムとタイムシフトのいずれかでの視聴を示した指標
②視聴率とは、テレビ所有世帯のうち、テレビ番組やCMがどのくらいの世帯や人に見られていたかを表す割合
・「世帯視聴率」「個人視聴率」という2つのデータがある
・最小単位である「毎分視聴率」から「番組平均視聴率」や「毎分最高視聴率」が算出される
③スポーツ中継・ニュースなどはリアルタイム、ドラマ・アニメなどはタイムシフトで視聴される傾向にある
視聴率1%あたり、40.3万人が視聴したと推定される

本連載は今後も不定期で更新予定です。視聴率に関する様々な基礎知識を発信して参りますので、ぜひお役立ていただけましたら幸いです。

記事の中でご紹介しているサービスはこちら【視聴率】
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【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「視聴率
・調査時期:常時(発行形態 日報/週報)
・対象地区:全国32地区

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