【データの車窓から】花粉症、その悩みに地域差あり!!
花粉症のシーズンが到来しました。この時期みんなを悩ませる花粉症、辛い症状に悩んでいる方も多いと思います。今回はビデオリサーチの生活者調査「ACR/ex」を用いて、花粉症に悩む人の割合やその対応の現状についてみてみます。
記事の中でご紹介しているサービスはこちら 【ACR/ex】 |
花粉の悩みは本州に集中
ACR/exは全国の主要7地区(※)で調査をしています。最近悩まされている症状として「花粉症」をあげる人の割合を、2015年から3年間の時系列で確認しました。3年間の推移は35%前後とほぼ横ばいで、なんと3人に1人は花粉症に悩んでいるという結果でした。
※東京50km圏・関西・名古屋・仙台・広島・北部九州・札幌
この結果を地区別にみてみました。7地区の中でもっとも花粉症に悩まされているのは東京50km圏で38%程度。都市部ゆえに空気の悪さや過密な環境が影響するのでしょうか?
一方で興味深いのが、札幌と北部九州です。北部九州では25%前後。札幌ではなんと10%強と非常に低い結果となっています。北海道では花粉症はあまりメジャーでないようです。調べてみると、北海道には花粉症の原因になるスギやヒノキ、ブタクサがあまり存在しないためだそうです。原因物質がないとなると、悩む人も少ないのは頷けます。
図表1各地区の 「花粉症に悩む人」の割合(%)
※ACR/ex2015?2017年データの平均
花粉症への対処は??
ACR/exでは花粉症への対処方法についても調査しています。
悩む人の割合については地区別に差が見られましたが、対処の仕方には大きな差はみられません。どのエリアもトップは「医師が処方した薬(内服薬)を服用」で33%前後、悩む人の3人に1人はお医者さんにかかっているという実態です。一方で「市販薬(内服薬)を服用」も20%前後となっていました。驚いたのは「何もしない」の割合が、なんと25%、悩んでいても特に対処しない人も4人に1人はいるようです。
図表2 2017年の花粉症に悩む人の対処(%)
これから本格化する花粉症シーズン、まだまだ対処していない人も一定数いるので、対策方法などを啓蒙する必要もあるかもしれません。
処方薬や市販薬で対処しつつこの時期を乗り切りたいですね。
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※ACR/exとは・・
生活者をフラットに捉える新たなシングルソースデータ。
「生活者属性」「商品関与」「メディア接触」という3つの視点を
同一サンプルに調査することで、人・ブランド・メディアを多角的に捉えます。
関東・関西・名古屋など主要7都市で約1万人に調査を実施しています。
執筆者
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吉田 正寛フェロー2008年(株)ビデオリサーチ入社。広告コミュニケーションにおけるプランニングや効果検証に有用なフレームの構築・分析ロジックの研究開発に従事。専門は広告メディア特性、各広告メディア・コンテンツ固有の役割に関する研究を継続中。また、近年は広告領域だけでなく様々な領域でデータを活用した各種業務支援を行う。2008年(株)ビデオリサーチ入社。広告コミュニケーションにおけるプランニングや効果検証に有用なフレームの構築・分析ロジックの研究開発に従事。専門は広告メディア特性、各広告メディア・コンテンツ固有の役割に関する研究を継続中。また、近年は広告領域だけでなく様々な領域でデータを活用した各種業務支援を行う。
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