アンケート調査の作り方:シングルアンサーとは?質問の「回答方法」6種類を解説

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#アンケート調査の作り方
アンケート調査の作り方:シングルアンサーとは?質問の「回答方法」6種類を解説
この記事はこんな方にオススメ!
  • アンケート調査を自分でやってみたり、調査会社等に依頼して実施しようとしている方
  • インターネット調査のやり方を学びたい方
  • アンケート調査票(質問票)の作り方を勉強したい方

アンケートの実施にあたっては、気を付けておくべきポイントがいくつかあります。
このポイントがうまく抑えられていないと、そのアンケート調査結果が信用に値しないものとなり、お金や時間が無駄となるだけでなく、間違ったアンケート調査結果をもとに間違った判断を下し、企業の意思決定にも影響を及ぼしてしまうことも・・・

本記事ではアンケートの実施方法を学びたい方向けに、アンケートで聞く質問を作る際、回答者側に指定する「回答方法」をご紹介します。

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0.なぜ「回答選択肢」の作り方が重要なのか

たとえば、あなたが同僚に以下の2つの質問をされたとします。あなたはそれぞれどのように答えますか?

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多くの方が、
Q1では自分の好きな果物を複数回答し、
Q2では自分の一番好きな果物を1つだけ回答するでしょう。

質問してきた同僚も、あなたがそう答えることを想定してこの質問を聞いているはずです。
ですが、もしかしたらQ1で「1つだけ」回答し、Q2で「複数」回答する人も・・・いないとは限りませんよね。

そこで、アンケート調査を実施する際に「回答方法」を指定しておくことで、質問者の意図にあった回答を集めることができるようになるのです。

ここからは、アンケート調査実施における代表的な「回答方法」を6種類ご紹介します。

1.シングルアンサー(SA)

シングルアンサーとは、質問に対して一つの具体的な答えを求める回答方法です。

「あなたの住んでいる都道府県はどこですか」
「あなたの最終学歴を教えてください」といった答えが1つしかない質問をしたいときや、
先ほどの例のように「あなたが一番/最も〇〇なもの、ことを教えてください」といった、複数ある中でのNo.1を決めてほしい質問をしたいときに使用します。

2.マルチアンサー(MA)

マルチアンサーとは、一つの質問に対して複数の回答が可能な回答方法のことです。回答者は複数の選択肢がある中からいくつでも回答を選ぶことができます。

「あなたが普段買うことのある本のジャンルを教えてください」
「あなたが日常的に行くことのあるコンビニはどこですか」と言った、多くの人が複数利用しているであろう物事について質問をしたいときや、
先ほどの例のように「あなたが好きな〇〇を教えてください」といった、嗜好を問う際によく使われます。

3.段階評価(評価尺度法)

段階評価とは、各回答選択肢に「段階」がついている回答方法をさします。
具体例をあげてみます。

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【図2】では、あなたの寝つきのよさがどのくらいかを質問しており、<5段階での尺度>もしくは<4段階での尺度>での回答を求めています。
この例の場合、夜ふかしをしがちな人を回答者にしたときと、早くに就寝する習慣がついている人を回答者にしたときでは「寝つきの良さ度」は変わってきそうですよね。

このような段階的な尺度をつけた回答選択肢を用意することにより、質問したい内容について、どのくらいのレベル感を持っているかを知ることができます。

段階評価を行う際のポイントは大きく2点です。
①各段階(尺度)を等間隔で配置する
 ・・・「とてもあてはまる」の次が「どちらともいえない」だと、「とてもあてはまる、というほどでもないけど、ちょっとはあてはまる。どちらにつければいいかなぁ」というように回答者が答えにくくなってしまいます。選択肢の"間隔"をあわせておくことが大切です。

②中央選択肢(どちらともいえない)を入れるかどうかは、求めたい回答結果による
 ・・・「どちらともいえない」という選択肢が入ると、そこを選ぶ人が増える質問も多いです。よりはっきりした回答を求めたい場合は「どちらともいえない」を外すこともあります。逆に回答者のありのままの実態をなるべく反映したいときは「どちらともいえない」も用意しておいたほうがいいでしょう。

4.Yes/No

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こちらは文字通り、「Yes」か「No」かを答えてもらう回答方法のことです。
「あなたはインドア派ですか」「つぶあんかこしあん、だったら、つぶあん派かな」といった「〇〇派」を決める街頭調査や性格テストなどでよく使われていますね。
非常にシンプルな回答方法になるため、得られた回答をシンプルに比較したいときに向いています。

5.点数評価

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あらかじめ用意された選択肢ではなく、数字で評価してもらう回答方法です。
「この記事を読んで、あなたはどのくらい満足できましたか。100点満点中何点かお答えください」といった何かに対する評価をテストの点数のように答えてもらいたいときや
「健康な時を100点としたときに、肩こりに悩んでいる時のあなたの気分は何点くらいですか」といった特定のシーンでの状態レベルを数字にて表現してほしいときに使用することが多いです。

6.自由回答(FA・OA)

あえて選択肢を用意せず、回答者にフリーハンドで自由に答えてもらう回答方法です。
「この記事を読んだ感想を教えてください」「この記事を読んで、こんな情報もあったらいいなと思ったことがあれば教えてください」と言った意見を求めるときや、
「ペットボトルのお茶と聞いて思い浮かべるブランドを教えてください」「就活サイトと言って思い浮かべるサイトを教えてください」と言った、特定の商材名を書かせ、自分たちの商材がどのくらい回答にあがるかを調べたいときに使用します。

【応用】純粋想起と助成想起

「ペットボトルのお茶と聞いて思い浮かべるブランド」と聞かれて、あなたは何を最初に思い浮かべましたか?
筆者は「お~いお茶」「生茶」「宇多田ヒカルさんが街を歩いているCMで飲んでいるもの(ブランド名は・・・なんだったかな・・・)」の3つが思い浮かびました。
このように、何も選択肢を与えずに回答者本人の記憶だけを頼りに回答させる質問を「純粋想起」と呼び、逆に用意された回答選択肢から答えさせる質問を「助成想起」と呼びます。

比較的手に取りやすい価格帯の商品ジャンルに多くのブランドが存在していると、消費者はその場でパッと目についたり、記憶に残っていた印象がよいブランドを選ぶ傾向があります。競合商材との差別化が難しい商品ジャンルでは、消費者の記憶の中に自社のブランド名やその周辺情報(CM、タレント、キャッチフレーズなど)がどれだけ強く根付いているかが、商材の売上に影響を及ぼしている場合があります。

このような影響を調べるため、定期的に純粋想起で自社のブランド名がどれだけあがるかを調べる調査を行っているケースも多く見られます。

【最後に】アンケート調査「済み」のデータベースを使うという方法もある

ここまでアンケート調査の「作り方」について説明してきましたが、イチからアンケート調査を企画せずともアンケート調査ができる方法もあることをご存じですか?

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