「クロスメディア推計」で可視化するテレビCMとネット動画広告のクロスメディアブランドリフト価値
#ACR/ex #CM #PDCA #クロスメディア #テレビ #デジタル #ブランドリフト #マーケティング #メディアプランニング #メディアミックス #メディア利用動向 #予算配分 #動画広告 #広告 #広告予算配分ソリューション
- この記事はこんな方にオススメ!
-
- CMと動画広告の活用方法にお悩みの方
- CMや動画広告のプランニングを効果的に行いたい方
- 効果的な広告メディアプランニングを志向される方
動画広告メディアとして、テレビだけでなくネット動画も活用されることが一般的になってきました。プランニングの際に「どちらか一方で十分ではないか?」と感じる方も多いのではないでしょうか?
今回は、その疑問をデータで検証します。テレビCMとネット動画広告の両方を出稿した場合、どちらか一方のみの出稿に比べて、どの程度、態度変容効果に影響するのか。ビデオリサーチが保有する特許分析メソッド「クロスメディア推計」を用いて可視化しました。
1.テレビとネット動画の利用リーチ実態
まず、各メディア利用の重複状況を確認しておきましょう。ビデオリサーチの生活者データ「ACR/ex」の生活行動データから、特定1週間でテレビやネット動画を15分以上利用(視聴)した人の割合を図表1にまとめました。
テレビ(地上波民放)とネット動画の両方を15分以上視聴した人が4割程度いる一方、2~3割はいずれかのみを視聴していることがわかります。
2.テレビCMとネット動画広告のクロスメディア出稿効果
次に、クロスメディア出稿効果を確認していきます。広告の効果は、リーチのみならず、その広告に接触した後どのように反応するのか、つまりは「態度変容」も重要です。ここでは、テレビCMとネット動画広告で期待できる態度変容をACR/exの「広告の印象」の一部項目で数値化し、両方に出稿した時に期待できるリフト効果を、クロスメディア推計を使って算出しました(図表2)。
これをみると、テレビCMに加えてネット動画広告を出稿した場合は平均129%の態度変容効果向上が期待でき、なかでも「詳しく知ることができる」「ネットで調べる」「書き込みをする」というネット上の行動がより喚起されることがわかります。
同様に、ネット動画広告に加えてテレビCMを出稿した場合、平均230%の態度変容効果向上が期待でき、なかでも「印象に残る」「興味がわく」「購入(利用)したことがある」というインパクトや購買への影響がより喚起されるようです。
3.クロスメディアで期待できる態度変容効果
今回の結果から、テレビCMやネット動画広告を単体で活用するだけでなく、両方活用することでさらに高い態度変容効果が期待できるといえます。この結果は、過去のマーケティング・コミュニケーション領域で得られている研究知見とも一致します。
テレビCMを出稿する企業ブランドは、ネット動画の活用も検討する必要があります。逆にネット動画だけで出稿している企業ブランドでは、テレビCMを取り入れることでさらなる飛躍が期待できます。昨今では、放送局が提供するSmart AD Salesなどを活用することで、低予算でもテレビCMに出稿することができます。
多様化する生活者とメディア環境の中で、より広く様ざまな接点で広告を出稿することが求められています。その際の労力やコストに対して、得られる効果はどのようなものか、参考になればと思います。
また、クロスメディア推計を用いることで、様ざまなメディア・コンテンツを組み合わせた際のクロスメディア効果リフトを可視化することができます。ご興味を持たれましたら、ぜひお問い合わせください。みなさまの業務にお役立ていただければ幸いです。
【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「ACR/ex」
・調査時期:2024年 4-6月
・対象地区:東京50km圏
・ターゲット:男女12-69才
・サンプル数:4,936s