番組ファンに刺さる広告とは?「月曜から夜ふかし」好きを調査してみた件
- この記事はこんな方にオススメ!
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- テレビ番組など動画コンテンツの魅力をデータで把握したい方
- 効率的に広告を届けたい、広告の効果を最大限にしたい方
1.より効果的に広告を届けるために、番組ファンの特徴を掴む
昨今、個性豊かな番組が数多く放送されていますが、その番組を好んで視聴する人の個性もまたさまざまです。そして番組視聴者・好意者によって、関心のあるものや好きなものは異なります。
視聴者の関心のあるものや好きなものを捉えることは、視聴者に受け入れられやすい商品や広告表現を掴むことにも繋がります。届けたいターゲットに、より効果的に広告を届けるには、視聴率など「量」的な評価だけではなく、どのような視聴者がいるのかという「質」的な評価の確認も必要なのではないでしょうか。
そこで今回は、ビデオリサーチが実施する調査「コンテンツカルテ」にて、バラエティジャンルで好感度1位の番組「月曜から夜ふかし」に注目し、どんな人が「月曜から夜ふかし」を好きなのか、そして「月曜から夜ふかし」好意者にはどんな商品・サービスや表現方法が受け入れられやすいかを調べてみました(図1)。
注)「月曜から夜ふかし」好意者:「コンテンツカルテ(2024年5月調査)」において、「月曜から夜ふかし」視聴経験あり&「月曜から夜ふかし」を「非常に好き」「まあ好きなほう」と回答した男女12-69歳 (n=669)
2.「月曜から夜ふかし」好きはどんな人?
「月曜から夜ふかし」好意者の特徴について、当社が保有する日本最大級の生活者データベース「ACR/ex」で、個人全体(世の中一般)と比較してスコアが高く出ている項目をピックアップして紹介します。
30~50代が多く、働く人の割合が高い
「月曜から夜ふかし」好意者の性年代構成をみてみると、男女比はほぼ半々で、男女ともに30~50代が中心です(図2)。また、職業構成では、「給料事務・研究職」「販売・サービス職」など有職者の割合が高い傾向となっています(図3)。
好きなものは「お笑い」「食」!「レジャー」や「旅行」に関心あり
続いて、「月曜から夜ふかし」好意者が好きなもの・関心があるものについて紹介します。
まず「好きなテレビ番組ジャンル」をみてみると、「情報バラエティー」「娯楽バラエティー」「お笑い番組」が個人全体と比べて高く、"お笑い好き"なことがうかがえます。「月曜から夜ふかし」は、VTRはもちろんのこと、MCの村上信五とマツコ・デラックスの反応ややり取りも面白い番組なので、この結果は皆さんにとってあまり驚きのない結果かもしれません(図4)。
続いて、最近1週間に利用したサービス・コンテンツをみると、「LINE」や「Instagram」、「X(旧Twitter)」などのSNS、「Yahoo!ニュース」や「LINE NEWS」、「SmartNews」などのニュースサイト(アプリ)、「amazonプライム・ビデオ」、「TVer」などの動画配信プラットフォーム、さらに、「食べログ」といったグルメサイトが、個人全体に比べ高いことが特徴的です(図5)。この結果から、「月曜から夜ふかし」好意者は、世の中で起きていることに関心がありアンテナを立てている、動画コンテンツを視聴するのが好き、「食」に興味がある、と予想されます。
次に、趣味、余暇の過ごし方にも注目してみます(図6)。今後(も)してみたいレジャー・趣味では、「国内旅行」、「海外旅行」、「遊園地・レジャーランド・テーマパーク」、「水族館」などの旅行・レクリエーション施設が個人全体より高く、「月曜から夜ふかし」好意者はアウトドア志向でアクティブな人たちであると推察されます。
さらに、「食べ歩き、グルメ探求」への関心も高く、あらためてグルメな人たちであることがうかがえる結果となっていました。また、最近利用したサービスとして「食べログ」が個人全体と比べて高い結果となっていたことから、「月曜から夜ふかし」好意者は飲食店の情報をキャッチした後、実際に食べに行くなどの行動に移すこともあるのかもしれません。
自分で銘柄を決めて購入する商品は「化粧品」「美容家電」「家電」
続いて、「月曜から夜ふかし」好意者はどのような商品に興味を持っているのか、みていきます(消費財:図7・耐久財:図9)。自分で銘柄を決めて購入する商品をみると、化粧品や美容家電などの美容関連の商品が個人全体と比べて高くなっています。消費財については女性に絞って比較しても、「月曜から夜ふかし」好意者の方が高く、美容に高い関心があることがうかがえます(図8)。また、自分で銘柄を決めて購入する耐久財では、テレビやブルーレイディスクレコーダーといった映像関連商品も個人全体と比べて高く、動画コンテンツ好き・テレビ好きであることがうかがえる結果となっています(図9)。
3.「月曜から夜ふかし」好きに響く広告はどんなもの?
ここまで「月曜から夜ふかし」好意者の好きなもの・関心のあるものについてみてきました。では、「月曜から夜ふかし」好意者に向けて広告を届けるとき、一体どのような表現の広告が受け入れられやすいのでしょうか。
「月曜から夜ふかし」好意者の表現嗜好をみてみると、ユーモアやブラックユーモアをまじえたものが好まれており、ここでも「お笑い好き」であることがうかがえる結果となっています(図10)。また広告では、好きなタレントを起用しているものや、シリーズもの、ドラマ仕立てのものも、「月曜から夜ふかし」好意者に受け入れられやすい表現となっています。
4.「月曜から夜ふかし」好きに人気のタレントはもちろん...
では、「月曜から夜ふかし」好意者に人気のタレントは誰なのでしょうか。ビデオリサーチが実施する調査「タレントイメージ調査」より、個人全体と比べて人気度が高いタレント上位5人(組)をピックアップして紹介します(図11)。
差分ランキングTOP2には、番組MCの「マツコ・デラックス」、「村上信五」がランクインしていて、「月曜から夜ふかし」好意者はMC2人のことが好き、ということが確認できる結果となっています。
また、上位5人(組)のうち、芸人が3組入っていて、この結果からもあらためて「月曜から夜ふかし」好意者がお笑い好きであることがうかがえます。
5.まとめ:「月曜から夜ふかし」好きはこんな人
今回、さまざまな角度から「月曜から夜ふかし」好意者について確認しました。
結果、「月曜から夜ふかし」好意者には以下の特徴が見受けられました。
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- タレントも番組も、とにかく「お笑い」が好き
- 「食」への興味が強い
- 「旅行」や「レジャー施設」に関心があり、アクティブ&アウトドア志向
- SNSやニュースサイトをよく利用していて、世の中の情報にアンテナを立てている
また、これらの特徴から、「月曜から夜ふかし」好意者には以下の商材・表現の広告が合うのではないでしょうか。
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- 広告商材:旅行関連サービス、外食関連サービス、美容関連商品
- 広告表現:ユーモアをまじえたもの、シリーズもの、マツコ・デラックスや村上信五を起用したもの
「月曜から夜ふかし」好意者の特徴から、「月曜から夜ふかし」好意者は情報感度が高くアクティブな人たちであることが推察されます。上記で挙げた商材以外でも、好まれる表現を使った広告を届けることで、商品やサービスに興味を持たれる可能性があり、その先の利用や購入に繋がる効果も期待できそうです。
番組好意者の分析をご希望の方に「コンテンツカルテ」
今回は、「コンテンツカルテ」のデータをベースとして、その他「ACR/ex」「タレントイメージ調査」のデータを使った番組好意者の分析について、「月曜から夜ふかし」を例に紹介しました。
番組によって、好意者の特徴は大きく異なります。各番組好意者の関心あるもの・好きなものを捉え、趣味嗜好に合わせて広告を届けることで、より効率的かつ効果的に広告が届くのではないでしょうか。
この分析は、コンテンツの評価時やCM出稿の検討時、自社コンテンツのアピール時など、さまざまな場面でご活用いただけます。
ご興味お持ちいただけましたら、お気軽に以下よりお問い合わせください。
【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「コンテンツカルテ」
・調査時期:2024年5月
・対象地区:東京50km圏
・ターゲット:男女12-69歳
・サービス名:ビデオリサーチ「ACR/ex」
・調査時期:2024年4-6月
・対象地区:東京50km圏
・ターゲット:男女12-69歳
・サービス名:ビデオリサーチ「タレントイメージ調査by ACR/ex」
・調査時期:2024年7月
・対象地区:東京50km圏
・ターゲット:男女12-69歳