30代、40代女性が好むファッションブランド×ファッション意識ランキング~流行か、自分らしさか、若見えか?~

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#ACR/ex #ターゲット戦略 #マーケティング #女性
30代、40代女性が好むファッションブランド×ファッション意識ランキング~流行か、自分らしさか、若見えか?~
この記事はこんな方にオススメ!
  • 同年代がどんなファッションを好むか興味がある30~40代女性の方
  • ターゲット別のファッションブランド開発やブランド展開に関するヒントを知りたい方
  • マーケティングリサーチ業務に携わる方

ファッションの好みは千差万別であり、そして、年齢が上がるにつれて変化していくものです。
筆者が学生だった頃はギャルファッションがブーム全盛で、「LOVE BOAT」や「BLUE MOON BLUE」「COCOLULU」などのギャルブランドの洋服やショッパー(店舗で購入するともらえるショップ袋のこと)は一種のステータスとなっていました。しかし、社会人になってからは自らを「ギャル」と名乗ることはなくなり、今では友人との買い物でよく寄るお店は「GU」や「無印良品」が多くなりました。皆さんはいかがでしょうか?

今回は「好きなファッション」に変化が起きることが多いであろう30代/40代女性にフォーカスを当て、好きなブランドランキングやファッション意識について調べてみました。

なお、本記事の分析には20万項目を超える日本最大級の生活者データベース「ACR/ex」を使用しています。

「若く見えるファッション」の意識が強まる30~40代

ランキングを見る前に、年代によりどんなファッション意識の変化があるかを見てみたのが【図1】です。
比較を行うため、20代女性・30代女性・40代女性の3つの年代で意識の変化を見てみました。
左側が20代→30代→40代と年代が上がるほど意識が高まる項目、右側が意識が低くなる項目です。

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まず、左側の【年代が上がるほど意識が高まる項目】を見ると、「ファッションの好みがはっきりしている」「センスのいいものを身に着けたい」のような"自分らしさ"を探求する項目が多い印象を受けます。

一方、右側の【年代が上がるほど意識が低くなる項目】ではその逆で、"周りの目"に関する意識項目が多く挙がっていました。

"自分らしさ"は人によって定義が異なりますが、「センス」「個性」「若見え」と方向性は様々なようです。多様性が重視される現代らしい結果とも言えますね。

30代女性の人気ファッションブランドランキング

さてここからは、年代別に人気のファッションブランドをランキング形式で見ていきましょう。
まずは30代女性の人気ブランドTOP20です【図2】。
*本ランキングは、「好きなファッションブランド」を複数選択形式で回答してもらったものをスコアの高い順に並び替えて作成しています。

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1位は「ユニクロ(UNIQLO)」。近年は人気高級ブランドやアニメ・キャラクターとのコラボも多く、品質や縫製もプチプラとは思えないクオリティの新作商品が出るたびにSNSで大きな話題を呼んでいます。
全国約800店舗と数も多く、買いに行きやすいブランドの1つです。

2位は「無印良品」。「ユニクロ」と並び、30代女性の過半数となる50%以上の支持を集めました。シンプルで飽きのこないデザインはもちろん、「足なり直角靴下」をはじめとする機能性の高いインナーウェアも数多く取り揃えています。

3位以下では、6位に「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」、14位(同率)に「ユナイテッドアローズ グリーンレーベルリラクシング(green label relaxing)」と姉妹ブランドが両方ランクインしているのも特徴的です。
オフィスカジュアルからリゾートスタイルまで、幅広いラインナップから上質なおしゃれが楽しめる両ブランドは価格帯も異なることから、シーンにより使い分けもなされていそうです。

40代女性の人気ファッションブランドランキング

続いて40代女性の人気ブランドTOP20は【図3】です。
上位4つのブランドは30代と同じですが、1位と2位が逆転し「無印良品」が1位になっているのが特徴と言えるでしょう。

また、5位以降のラインナップは違いが多く見られます。40代になると全体的にスポーツブランドが多くなっており、好意度スコア25%以上=4人に1人以上が支持するブランドとして5位に「ザ・ノース・フェイス」、6位に「アディダス(adidas)」、7位に「ナイキ(NIKE)」が名を連ねています。

また、海外発の高級ブランドが占める割合も高くなっています。30代では14位の「ティファニー(Tiffany)」、18位(同率)の「ケイト・スペード(kate spade)」と比較的手ごろなものが2つ入っているのみでしたが、40代では10位「ティファニー(Tiffany)」、11位「コーチ(COACH)」、16位「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」、20位「グッチ(GUCCI)」と4つランクインしました。

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30代で刺さる「ジェラートピケ」、40代に人気「吉田カバン」

30代女性と40代女性を比べると、好まれやすいファッションブランドには差がありそうだということがわかってきましたね。では、個々のブランドごとに好意度を比較してみるとどのようになるのでしょうか。
30代⇔40代で好意度スコアの差分を見比べてみたのが【図4】です。

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30代>40代となるブランドの1位は「ジェラートピケ(gelato pique)」。かわいらしいパステルカラー基調の元祖"もこもこウェア"ブランドは、芸能人の愛用者も多く、ガーリーな雰囲気でおうち時間を過ごしたい方に人気のようです。

そして40代>30代となるブランドの1位は「吉田カバン」。PORTERをはじめとする黒×オレンジの裏地がアクセントとなるナイロンバッグは男女問わず人気の高いシリーズです。軽くて持ち運びやすいことからビジネスで利用している人も多く、どのようなシーンで40代女性が活用しているのかより詳しく知りたくなる結果となりました。

ファッションブランド分析では他にもこんなことができる

本記事では、特定のマーケティングターゲットにフォーカスを当てファッションブランドに関する意識や考え方を紐解いてみました。
ビデオリサーチが提供する日本最大級のマーケティングデータベース「ACR/ex」では、このような一般生活者のファッションブランドやファッションに関する意識のほか、20万項目にも及ぶアンケート調査結果をお手元で簡単に調べることが可能です。

「ACR/ex」のサービス内容詳細は、以下より案内資料をダウンロードいただくか、毎週月曜13時~/金曜11時~実施しているサービス定期説明会でデモ画面等を通して使い方を把握いただくことができます。

ご興味お持ちいただけましたら、お気軽に以下よりお申込みください。

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【調査データ概要】
・サービス名:ビデオリサーチ「ACR/ex
・調査時期:2023年4~6月(春調査回)
・対象地区:関東
・ターゲット:20代女性(n=377)30代女性(n=443)40代女性(n=510)

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