全国ペイテレビ調査でみるCS/BSペイテレビの特徴
- この記事はこんな方にオススメ!
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- CS/BSペイテレビの視聴状況や視聴者像を知りたい方
- CS/BSペイテレビにコンテンツを提供したいと考えている方
- 事業成長や新規事業の立ち上げなどにCS/BSペイテレビの活用を考えている方
はじめに
現在、CS/BSペイテレビは日本の総世帯数の23.5%に当たる1,307万世帯に普及しています(2024年3月末現在。衛星放送協会 広告委員会調べ)。CSとBSを合わせて百数十の専門チャンネルが衛星放送のスカパー!や全国各地のケーブルテレビ、IPTV等を通じて放送されており、国内外のドラマ、映画、スポーツ、アニメ、ドキュメンタリー、音楽、ニュースなど、あらゆるジャンルの魅力的なコンテンツを楽しむことができます。本記事では、CS/BSペイテレビの視聴状況・視聴者の特徴を、 ビデオリサーチの「テレビ接触率 全国ペイテレビ調査」とマーケティングデータベース「ACR/ex」を用いて、明らかにしていきます。
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1.CS/BSペイテレビの視聴状況と視聴者像
CS/BSペイテレビは毎週約1,492万人にリーチしているメディアであり、24時間平均にすると、常時約61万人に見られています(「テレビ接触率 全国ペイテレビ調査」集計期間2023年4月3日~2024年3月31日/5~29時平均)。
【図1】は2023年4月3日~2024年3月31日における、CS/BSペイテレビの平均推計接触数(万人)を表しています。よく見られている時間帯は、平日18~22時台、土日は8時台から夜間まで一日を通じて良く見られている傾向です。
【図2】CS/BSペイテレビ チャンネルポジショニングマップ(性・年齢別)
続いて、各専門チャンネルの視聴者の男女比率と平均年齢をポジショニングマップで確認してみます【図2】。
男女比を横軸で表しており、左上に多く集まっている「スポーツ」ジャンルのチャンネルは男性比率が高くなっているのに対して、右上に位置する「ドラマ」ジャンルのチャンネルは女性比率が高くなっています。
一方で、平均年齢は縦軸で表現しており、「音楽」ジャンルと「アニメ」ジャンルの各チャンネル視聴者は主なCS/BSペイテレビ視聴者層の中でも比較的若い層ということがわかります。
このように、CS/BSペイテレビは多様な専門チャンネルを有することで、幅広い視聴者層にリーチできることが大きな特徴となっています。
2.専門チャンネルのジャンル別視聴傾向
【図3】各ジャンルの曜日×時間帯別ヒートマップ (ニュース~スポーツ)
つぎに、専門チャンネルのジャンルごとの視聴の仕方についても確認していきます。CS/BSペイテレビを9つのジャンルに分けて、ジャンルごとに視聴ボリュームを曜日×時間帯別のヒートマップにしました【図3、図4、図5】。色が濃くなっている時間帯ほどよく見られていることを示しています。
【図3】右の「スポーツ」ジャンルでは、平日18~21時台と土日8~21時台にかけて高い逆L型の視聴傾向となっています。特に土日は14~16時が最も視聴されており、昼間のスポーツ中継が見られていることが推察されます。
【図4】各ジャンルの曜日×時間帯別ヒートマップ (映画~アニメ)
続いて【図4】中央の「ドラマ」ジャンルは、全日朝から深夜まで広く視聴されていますが、特に平日17~22時台、土日9~22時台が高くなっています。
また右の「アニメ」ジャンルでは、平日17~24時台と、土日8~26時台にかけて高い逆L型の視聴傾向となっています。
【図5】各ジャンルの曜日×時間帯別ヒートマップ (音楽~趣味他)
さらに【図5】左の「音楽」ジャンルを確認すると、全日8~24時台で安定して視聴されていますが、特に土日の17時台に高くなっています。
このように各専門チャンネルのジャンルによって、視聴のボリュームゾーンにも異なる特徴があることがわかります。
3.CS/BSペイテレビ加入者の特徴
では、こうしたCS/BSペイテレビの加入者はどのような人たちなのでしょうか。
当社のマーケティングデータベース「ACR/ex」のデータを用いて解説します。
【図6】CS/BSペイテレビの視聴者の年収・資産・おこづかい
【図6】の「年収」「金融資産」「おこづかい」を確認すると、加入者は非加入者と比べて、可処分所得・金融資産ともに多くなっています。
【図7】の1日当たりのテレビ視聴時間は加入者が3時間14分と、非加入者の2時間よりも1時間以上もテレビを多く見ています。また他の項目においても非加入者に比べて加入者の方が数値は上回っており、テレビへの親和性が高いことがわかります。
【図8】CS/BSペイテレビの視聴者のテレビCMに関する意識
続いて、【図8】の「テレビCMに関する印象」と「テレビCM視聴後の行動」を確認すると、特に加入者の「テレビCMの商品やサービスへの興味・関心」や「テレビCMを見て(携帯・スマホ)ネットで調べた」 が非加入者と比べて高くなっています。このことから加入者は、テレビCMに対する印象が良く、テレビCM視聴後の行動力も高い傾向がみられます。
以上のことから、非加入者と比べて加入者は
■可処分所得・金融資産が多い
■テレビ視聴時間、テレビCM視聴が多い
■テレビCMに対し好印象、テレビCM視聴後の行動力が高い
という特徴が見受けられました。
おわりに
今回は当社の「テレビ接触率 全国ペイテレビ調査」とマーケティングデータベース「ACR/ex」を用いて、CS/BSペイテレビの視聴状況と視聴者についてみてみました。
CS/BSペイテレビにはテレビ意識やテレビCM関与が高く、購買力、購入関与の高い視聴者が多くを占めているので、広告メディアとして大きな効果が期待できることが考えられます。
ご興味お持ちいただけましたら、お気軽に以下よりお問い合わせください。
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※記事中に使用しました図表は衛星放送協会発行「多チャンネルメディアデータガイド2024-2025」より引用。衛星放送協会より許諾を得て転載しています。
「多チャンネルメディアデータガイド2024-2025」の詳細はこちらをご覧ください。
https://www.eiseihoso.org/ads/mdb.html
【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「テレビ接触率 全国ペイテレビ調査」
・調査時期:2023年4月3日~2024年3月31日
・調査対象者:個人全体4才以上
・サービス名:ビデオリサーチ「ACR/ex」
・調査時期:2023年4~6月
・調査地区:全国7地区(関東・関西・名古屋・北部九州・札幌・仙台・広島)
・調査対象者:ペイテレビ加入者(n=1701)、非ペイテレビ加入者(n=9225)