TikTokの利用率は3年で4倍以上、インスタは4年で2倍以上に。Z世代を中心とした若者が使うSNSは?〜Z世代によるZ世代分析レポート〜

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TikTokの利用率は3年で4倍以上、インスタは4年で2倍以上に。Z世代を中心とした若者が使うSNSは?〜Z世代によるZ世代分析レポート〜

はじめに

現代はソーシャルメディアやSNSの存在が当たり前となり、また、音声サービスから位置情報サービスまで、多種多様なジャンルにおいてその数も増え続けています。

そんなソーシャルメディア乱立期の現代において、最近注目のZ世代を中心とした若者はどんなソーシャルメディアやSNSを使っているのでしょうか。
今回は若者を、Z世代を含めた12-30歳までと定義し、中学生・高校生年代の「12-17歳」、大学生〜若手社会人が含まれる「18-24歳」、ほとんどが3年以上の社会人歴を持つと思われる「25-30歳」の3つの年代に分けて、当社が保有する日本最大級の生活者データベース「ACR/ex」にて調べてみました。

※本記事ではソーシャルメディアを「個人が情報を発信・共有することが可能なサービス」と定義し、SNSは勿論、口コミ、まとめサイトなども含めたコミュニケーションツール全般を指しています。

【この記事はこんな方にオススメ!】
✅若者(Z世代など)が現在どのSNSを使っているのかを知りたい方
✅SNSに広告出稿する際のヒントを求めている方
✅若者(Z世代など)の中でも年代を絞ってターゲットを決めたい方

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【1】若者(Z世代など)のインターネット利用時間は?

▶年々増加するインターネット利用時間

Z世代をはじめとする現代の若者は、そもそもどれくらいインターネットを利用しているのでしょうか。まずは2018年から最新の2022年(4-6月・東京50km圏)までのデータを用いて、年代ごとのインターネット利用時間を確認していきます。

図1.年代別インターネット利用時間推移
若者(Z世代など)の年代別インターネット利用時間推移(2018年〜2022年各年4-6月・東京50km圏調査結果より、12-17歳・18-24歳・25-30歳ごとのネット利用時間量の推移)

2022年のインターネット利用時間の1日平均は、12-17歳が137分(2時間17分)、18-24歳が238分(3時間58分)、25-30歳が214分(3時間34分)でした。若者のどの年代においても、2022年の利用時間は4年前の2018年より1.6倍以上、時間にして約1時間以上も増えています。
どの年代も2020年に大幅に利用時間が増加し、その後は横ばいかやや減っていますが、2020年以前よりは高い水準を保っています。コロナ禍が始まった2020年に在宅時間が一気に増えたことでネット利用時間も増え、外出自粛が少しずつ解除されてきた今でもネット利用が習慣として根付きつつあるようです。

【2】若者(Z世代など)はどんなソーシャルメディアを使っている?

▶使っているソーシャルメディアは年代別でこんなに違う!

それでは、それぞれの年代はどんなソーシャルメディアやSNSを使っているのでしょうか。

図2.ソーシャルメディア利用率ランキング上位10(2022年・1カ月以内利用・%)
若者(Z世代など)のソーシャルメディア利用率ランキング上位10(2022年・1カ月以内利用・%)

各年代ともに1位はLINE、2位と3位はそれぞれツイッター(Twitter)とインスタグラム(Instagram)が占めています。

12-17歳の4位はTikTok。18-24歳でも6位、25-30歳では8位にランクインしており、若者に人気のソーシャルメディアですが、特に中学生・高校生にあたる12-17歳は他の層に比べて利用率が高く、年齢がより若い層に支持されているメディアと言えるでしょう。
また、18-24歳の4位にはZoomがランクインしており、大学生だとコロナ禍においてオンライン授業でZoomを利用する機会が増加した影響が見受けられます。
Facebookは、12-17歳ではランク外ですが、18-24歳で10.8%、25-30歳で24.6%と、年齢が上になるほど利用率が高いです。
12-17歳は他にGoogleフォトやNintendo Switch Onlineがランクイン。写真共有やゲームをソーシャルメディアとして活用している様子がうかがえます。
また、イラストや漫画投稿を介したコミュニケーションツールのpixivは12-17歳と18-24歳でランクインしていますが、25歳以上になるとランク外に。25-30歳と18-24歳には食べログがランクインしていますが、12-17歳では入っていません。

このようにZ世代の中でも、年代によって利用しているソーシャルメディアに違いがあることがわかります。

▶利用が増加しているSNSは...?

若者の中で共通して利用率が高かったLINE・ツイッター(Twitter)・インスタグラム(Instagram)・TikTokの4つのSNSについて、利用率の推移を見てみました。

図3.各SNS利用率推移(%)
若者(Z世代など)のLINE・ツイッター(Twitter)利用率推移(%)(2018年〜2022年各年4-6月・東京50km圏調査結果)
若者(Z世代など)のインスタグラム(Instagram)・TikTok利用率推移(%)(2018年〜2022年各年4-6月・東京50km圏調査結果)

ツイッター(Twitter)、インスタグラム(Instagram)、TikTokはどの年代も上昇傾向にありますが、LINEは2021年から2022年にかけてやや減少しています。ただ、LINEは若者のどの年代においてもこの4つのSNSの中での利用率が1番高く、コミュニケーションツールとして圧倒的なシェアを誇ります。

ツイッター(Twitter)は2018年から2021年までは18-24歳の利用率が1番高く、2022年では25-30歳の利用率が1番高くなっていました。12-17歳と18-24歳の利用率上昇は緩やかな一方、25-30歳の上昇が目立ちます。元々若い年齢の時から使っていた人たちが、25歳以上になった現在も使い続けていることが考えられます。

インスタグラム(Instagram)は過去5年を通じて18-24歳の利用率が1番高く、続いて僅差で25-30歳。どの年代も4年間で約2倍近くの伸び率となっています(12-30歳平均で1.7倍)。

他のSNSと大きく異なるのがTikTokで、3年前の2019年から調査して以来12-17歳の利用率が他の年代に比べて高くなっています。また、すべての年代で上昇傾向にあり、3年間の伸び率も他のSNSより高く、12-17歳で3倍、18-24歳で5.7倍、25-30歳で6.6倍と、12-30歳平均で4.4倍の伸びを見せています。

このように、インターネット利用時間の増加とともに、4つのSNS利用率はアップトレンドであるものの、SNSによっては年代による変化の違いなども見受けられました。

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【3】SNSを見て若者(Z世代など)はどのような行動をとる?

▶SNSきっかけで買い物をする人も...

ソーシャルメディアはただ人とつながるだけではなく、自分の好きなこと・ものについて検索することができ、また、タイムラインに「あなたへのおすすめ」として興味・関心のあるジャンルを示してくれることもあります。
その中で、Z世代をはじめとする若者はSNSでどのような行動をとっているのでしょうか。

図4.年代別SNSでとったアクションランキング上位5項目(2022年・%)
若者(Z世代など)の年代別SNSでとったアクションランキング上位5項目(2022年・%)

写真や動画をみたり検索をしたりするのはもちろんのこと、実際に店舗や施設に足を運んだり、店舗やネットショップなどで購入・予約する人も18-24歳、25-30歳では20〜30%近くいるようです。
特に12-17歳では「ニュースや記事を見た」が4位に入っており、SNSに載っているニュースや記事は中高生の興味をひきやすいのかもしれません。
18-24歳と25-30歳では上位5位が同じ項目ですが、数値としては25-30歳がやや高いようです。

【4】「若者」「Z世代」と一口に言っても、年代で異なるSNSとの関わり方

今回は若者のインターネット・SNS利用について、Z世代としてひとくくりにするのではなく、年代別に分けて調べてみました。
分析を通じて、若者の中でも年代によって利用しているSNSに違いが表れることがわかりました。これは、その年代によって生活時間やライフスタイルが違うことを表しているのではないでしょうか。若者=Z世代としてひとくくりにするのではなく、ターゲットを絞ることで、広告出稿やコンテンツ・イベントなどの宣伝告知の際により適切なソーシャルメディアやSNSを選定できるのではと考えます。

個人的にはFacebookの利用率が24歳以下と25歳以上でかなり差があったことに驚きましたが、よく考えれば私も1年近く触っていなかったような...。(ちなみに私は23歳です)

Z世代の研究や、データに基づいた媒体の選定など、ご興味お持ちいただけましたら、ぜひお声がけください。

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【本記事で紹介したサービス】

・サービス名:ビデオリサーチ「ACR/ex
・調査手法:回答専用タブレットを用いたインターネット調査(ACR/ex調査)
・対象者抽出方法:ARS(エリア・ランダム・サンプリング)
※調査対象者の無作為抽出、インターネット非利用者も含む市場全体を母集団とする設計
・調査地区:東京50km圏(関東)
・調査回:2018年〜2022年の4-6月調査
・分析対象サンプル:上記調査地区に在住の、男女12-17歳(n=360)、男女18-24歳(n=492)、男女25-30歳(n=521)
※12才は中学生以上。
※サンプル数は2022年度調査回、2018-2021年度調査回も同水準確保。

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