ニュースリリース
株式会社ビデオリサーチ(本社:東京都千代田区、社長:加藤 讓)は、マーケティングセグメント「情報×選択セグメント」の夫婦の組み合わせによる関係性の研究を実施しました。
11/22は「良い夫婦の日」です。この日は夫婦にいつまでも良い関係性を築いて欲しいという願いを込めてつくられた記念日です。夫婦が良い関係を築いていく上で気になることのひとつにお互いの"相性"があります。そして、世の中には夫婦や恋人の相性を計るテストが多く存在し、興味を集めています。ビデオリサーチひと研究所では生活者を考え方のクセで分類するセグメント「情報×選択セグメント」(※)を使い、夫婦の組み合わせ別に"相性"を分析しました。その結果、組み合わせによって夫婦関係の満足度などに差が出ることが分かりました。
※「情報×選択セグメント」は生活者を"考え方のクセ"によって分類したものです。自発、他発という軸と、イメージ重視、機能重視という軸の2つの視点で「トレンドフリーク」「雑学ロジカル」「スマート目利き」「コミュニティ同調」「堅実ストイック」「ナチュラル低関与」の6つのタイプに分けられます。 それぞれのタイプの詳しい説明はこちら
数の多い組み合わせベスト3 「似たもの同士が夫婦になる?」
まずは夫婦の組み合わせの数が多いベスト3です。1位、2位は同じタイプ同士の夫婦になりました。お互いの考え方のクセが同じであるため、相手の考えや理解しやすく共感もできるため、共にいることが心地よく夫婦になりやすいのではないかと推測されます。ファーストインプレッションで好感を持つことが交際につながりやすいのかもしれません。 また、夫婦は一緒にいることで似てくるとも言われるように、お互いの考え方に影響を受け、タイプが近づいているのかもしれません。実際に相手の好きなところを聞いてみると「気が合うし面白くて一緒に居て疲れない(30歳男性 コミュニティ同調)」、「好みや趣味などが合うのでとても楽。(49歳女性 トレンドフリーク)」など、気が合うことや価値観が同じであることがポイントになっているようです。
夫婦関係の満足度の高い組み合わせベスト3 「高い満足度の秘訣はお互いを受け入れ、尊重できること?」
夫婦それぞれに夫婦関係の満足度(100点満点)を聞き、お互いの平均点の高い組み合わせでランキングすると、組み合わせ数の多さとは違った結果になりました。最も満足度の高かった組み合わせは「スマート目利き男性とトレンドフリーク女性」の組み合わせでした。感性重視で行動するトレンドフリーク妻を理解しつつ、論理的な価値観も持ち合わせるスマート目利きの夫がバランスを取っていることで満足度が高くなっているようです。 2位、3位は「雑学ロジカルと堅実ストイック」の組み合わせになりました。どちらも機能重視の考え方を持っており、自発的なタイプと周りの振舞いを見て決める他発的なタイプの組み合わせということで、相手の考えを理解でき、かつバランスを取りあうことが出来るため満足度も高くなっているのかもしれません。
夫婦間の満足度のギャップの大きい組み合わせベスト3 「考え方のクセの差が大きいとギャップも大きい?」
最後に夫婦間の満足度の得点ギャップの大きい組み合わせベスト3をご紹介します。調査対象者の半数が夫婦とも同じ満足度の点数をつけていたのですが、その中でもギャップが大きかったのは、「ナチュラル低関与男性とスマート目利き女性」の組み合わせとなりました。「自分の意見がないところや頼りがいがないところ(35歳女性 トレンドフリーク」という意見があり、日々淡々としているナチュラル低関与の夫との考え方のギャップがあるようです。
2位は「コミュニティ同調男性と堅実ストイック女性」、3位は「トレンドフリーク男性と堅実ストイック女性」。どちらもイメージ重視の夫と機能重視の妻の組み合わせでした。相手に対して「ケチ(35歳男性 トレンドフリーク)」というように、この組み合わせも直感で行動し購買意欲の抑えられないトレンドフリークにとって、慎重派の堅実ストイック妻とは考え方のギャップも大きいということでしょうか?
もともとマーケティングのために開発した「情報×選択セグメント」ですが、それぞれの"考え方のクセ"によって、夫婦の"相性"にも差があることが分かりました。お互いの"考え方のクセ"を理解し、補い合うことが夫婦円満の秘訣につながるのかもしれません。
"考え方のクセ" タイプ分類
トレンドフリーク(自発的×イメージ重視)
直感や感性を重視して選択する。新しいものや流行に敏感で、興味のあるものだけでなく、あまり興味がないものでもとりあえず情報収集。発信意欲も強く、話題を振りまく。
雑学ロジカル(自発的×機能重視)
機能や性能などのスペック情報が大好き。何事も徹底的に情報収集し、"意味のある"ものや"理屈に合う"ものを選択する。情報収集が早く、新しいものには興味を示すが、選択基準がはっきりしているため流行には流されない。
スマート目利き(自発的×イメージ、機能両方重視)
決まったアイテムやブランドではなく、より良いものを追い求める。そのときごとに話題のブランドやアイテムであり、なおかつスペックにも満足できるという両方の条件を満たさないと購買につながらない。しかし、ひと度そのお眼鏡にかなうと、周囲に積極的に情報発信する。
コミュニティ同調(他発的×イメージ重視)
「世の中の評判」が選択の基準で、周りからどうみられているかを気にする。新しい情報や流行を積極的に取りに行くのではなく、ある程度浸透してから気づき、"乗り遅れないように"取り入れる。
堅実ストイック(他発的×機能重視)
失敗は絶対にしたくない慎重派。計画的で将来への備えもばっちり。節約志向で無駄遣いはしない。新しいものや流行には乗らず、間違いがないとわかっているものを選択する。そのため定番品や、先行品が流行ったあとに出される安価で必要な機能の揃った後発品を好む。
ナチュラル低関与(他発的×イメージ、機能重視どちらでもない)
情報収集の重要性や、社会に取り残されるといった不安感は特に感じていない。自分の選択基準や明確な好みを持たず、淡々と日々生活している。選り好みをしないため、店頭の目立つところに並んでいるものを選択する傾向がある。
あなたのタイプは?「情報×選択セグメント判定サイト」
ご紹介した"考え方のクセ"を判定するアプリを作成しました。ご自身やパートナーがどのような"考え方のクセ"を持っているのか、 是非判定してみてください。お互いの理解が深まり良好な夫婦関係へのヒントとしてご活用ください。
情報×選択セグメントの詳細説明とマーケティングへの活用方法を記した一冊 「マインド・ホールを突破せよ。」(ダイヤモンド社)好評発売中
コミュニケーションのカオス化した現代社会において、企業が生活者にメッセージを届ける際には高い壁が立ちはだかっています。ひと研究所は「ひと起点」で生活者の"考え方のクセ"を理解することにより、その高い壁に空いた意識の穴、すなわち「マインド・ホール」を突破することで、 企業や商品のメッセージを生活者の心に届けることができると考えます。