ニュースリリース
株式会社ビデオリサーチ(本社:東京都千代田区、社長:加藤 讓)は、今回3回目となる「Senior+/ex(シニアプラスエクス)サマリーレポート」の最新データ版と、オプションレポート「シニアとデジタル・コミュニケーション」を発刊しました。その中から一部データをご紹介します。なお、この分析はシニア研究プロジェクト「ひと研究所VRエイジング・ラボ」の知見をベースに実施しました。
主なトピックス
東京50km圏のシニアは・・・
- モバイル所有率は60代でも スマホ > ガラケー
- PC利用頻度は減↓ タブレット端末は増↑
- メール利用率は減↓ LINEは増↑
- PC利用者は男性>女性 、スマホ・タブレットは男性≒女性
- 「音声検索機能」利用率は シニア > 若者
※VRエイジング・ラボではシニアを55歳~74歳と定義し、分析しています
60代後半まで拡大してきたスマホユーザー比率。 ついにガラケーを上回る
ここ数年シニア層のユーザーが増えているスマートフォン(以下スマホ)。直近3年間の推移(東京50 km圏)をみると、60代前半は2016年調査時点で、60代後半は2017年調査時点で、スマホユーザーとフィーチャーフォン(いわゆる"ガラケー")ユーザーの比率が逆転したことが分かりました【図1】。
デバイス別のインターネット利用頻度を確認したところ、PCを毎日利用する人が減り、スマホ・タブレット端末は毎日利用する人が増えています。PCの利用率は男性が高く、女性が低いという差がみられる一方、スマホやタブレット端末のそれには性別による差がほぼないことも分かりました。
【図1】スマホvsフィーチャーフォン(ガラケー)の年代別所有率推移
「音声検索機能」は若年層よりシニア層での利用率が高い
デジタル関連は、あらゆる調査項目においてシニア層に比べて若年層のスコアが高い傾向にありますが、まったく逆の傾向を示したのが「スマホの音声検索機能の利用率」です【図2】。
若年層の方が低く、シニア層になればなるほど高くなっています。シニア層は身体能力の衰え(老眼や指先の動きの鈍化など)により、モバイル端末での入力操作のしにくさを訴える声も少なくありません。音声による操作は加齢からくる不自由さへの補完が期待でき、実際にこのデータからはそのニーズがあると考えられます。昨年来、日本ではAIスピーカーが続々と市場に登場。その機能を利用した見守りサービスなどもすでにいくつか実現化しており、将来的には今以上に音声認識が生活の中で馴染みのある機能として広がっていくのではないでしょうか。AIスピーカーのターゲットとしてまず狙うべき層は、スマホの音声検索機能を使い、その良さを知っているシニア層なのかもしれません。
【図2】音声検索機能の利用率(直近6カ月)
Senior+/ex調査概要
調査方法 | 訪問による調査対象者説得、電子調査票による調査 |
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対象者抽出方法 | エリア・ランダム・サンプリング |
対象者条件 | 12~74歳男女 ※12~69歳は「ACR/ex」、70~74歳は「Senior+/ex」より抽出 |
調査エリア | 東京50km圏 |
調査時期 | 2015年/2016年/2017年 4~6月調査 |
サンプル数 | (2017年調査時点)55~74歳 1,611s |
【Senior+/exサマリーレポート仕様】
① 基本レポート編
シニアの生活行動・意識・情報・購買・メディア等、現代のシニアを俯瞰するためのデータレポート。
② テーマレポート編
「シニアとデジタル・コミュニケーション」:デジタルに関連する項目を時系列で分析。定量データに加え、ビデオリサーチのシニア研究チームVRエイジング・ラボが独自に研究した定性調査情報も掲載。
- 納品形態:いずれもCD-ROMによるPDF納品
- 提供価格:①30万円 ②30万円 ①・②セットでご購入の場合は50万円(税別)
ビデオリサーチ『ひと研究所 VRエイジング・ラボ』とは?
(株)ビデオリサーチがシニア市場の活性化を目指して立ち上げたシニア研究プロジェクト。老年学の専門家や自身がシニア年代のマーケティングコンサルタント、オピニオンリーダー的シニアが所属するNPO団体とも連携し、リアルなシニアを捉えマーケティング活動に活かすべく、研究活動や情報発信、企業のシニアマーケティングへのコンサルティング業務を行なっています。