ニュースリリース
株式会社ビデオリサーチ(本社:東京都千代田区、社長:加藤讓)は、敬老の日にちなみ「呼称と年齢のイメージ」について調査・分析いたしました。なお、この分析は当社のシニア研究チーム「ひと研究所VRエイジング・ラボ」が主体となって実施しています。
◆超高齢社会で"高齢者像"に変化の兆し
9月17日は「敬老の日」。多年にわたり社会に尽くしてきた老人を敬愛し、その長寿を祝う趣旨で1966年に定められた国民の祝日のひとつです。では「敬老の日」は何歳からが対象と考えられているでしょうか。
15~74歳の調査対象者全体の平均値は"68.3歳"という結果になりました。同じ設計で実施した2013年の調査の結果と比べてみたところ、約1.2歳上がっていました【図表1】。
回答者の年齢別に「敬老の日」の対象イメージ年齢をみると、50代まで平均で60代と回答しているのに対し、当の60代は平均70.5歳との回答でした【図表2】。 自分がイメージする「敬老の日」の対象年齢に達したらどう思うかの自由回答からは、「いかにも年寄りになったように感じる(60歳女性)」「気持ちは50歳(70歳男性)」など、抵抗感を表す声が多くみられました。現役で活動されている60代が多い現代、「敬老」されるのはまだ先のこと、自分たちよりも上の年代、という意識が強いようです。また、「大勢いて珍しくなくなると思う(64歳女性)」「老人が溢れるほどいる。祝う場合じゃない(69歳男性)」など、超高齢社会における「敬老」の意味合いを疑問視する声もありました。 とはいえ、「祝ってもらうことはうれしい(66歳男性)」「家族が集まる機会になれば(70歳女性)」という声も少なくありません。普段なかなか会えない人と会うきっかけとして「敬老の日」を活用してはいかがでしょうか。
◆「シニア」は60歳手前、「シルバー」は60代半ばから
今年の調査では、「敬老の日」の対象だけでなく、様々な呼称についてのイメージ年齢も聞いてみました。それぞれの呼称について、何歳から何歳くらいまでをイメージするかを答えてもらったところ、 「シニア」は59.5歳から、「シルバー」は64.3歳から。「シニア」<「シルバー」<「おばあさん」<「おじいさん」<「高齢者」<「老人」の順にイメージされる年齢が上がっていきます。「敬老の日」の対象年齢は、「おじいさん」「おばあさん」より少し上の68歳くらいからのイメージのようです【図表3】。
ちなみに若い年齢の呼称については、「若者」は上限の平均が27.3歳。「男子」「女子」はもう少しだけ上で、30歳手前が上限でした。「中年」は40~58歳くらいまで。「おじさん」「おばさん」の方が少しだけイメージ年齢層が上で、42~63歳くらいまでという結果になりました。
ただし、イメージされる年齢と、本人がそう呼ばれたいかはまた別の話です。呼びかけるときには十分ご注意ください。
※ビデオリサーチ『ひと研究所 VRエイジング・ラボ』とは?
(株)ビデオリサーチのシンクタンク「ひと研究所」が、シニア市場の活性化を目指し社内外メンバーで立ち上げたシニア研究チーム。 リアルなシニアを捉えマーケティング活動に活かすべく、研究活動や講演・寄稿等の情報発信、企業のシニアマーケティングへの コンサルティング業務を行なっています。