番組内で他局との出入りが多い時間帯は?<流入流出②>
視聴率基本の『キ』分析実践編<流入流出①>では、番組(時間帯)が前の時間帯や前週から継続して視聴されているか・他局から視聴者が流入しているか、あるいは、他局へ視聴者が流出してしまっているかといった"視聴の流れ"を分析できることを紹介しました。
今回はシリーズ第5弾(『流入流出』応用編)として、視聴率データを計測・提供する株式会社ビデオリサーチで日々視聴率の分析に携わる現役社員が『毎分の流入流出分析』について解説します。
この分析を用いることで、「番組の途中で、違うチャンネルの番組に切り替える」といった、1分ごとの番組内での視聴者の他局との出入りを分析することが可能となります。
また、このシリーズで紹介する分析メニューは、ビデオリサーチが提供する視聴率集計システム【iNEX3】で集計が可能です。
なお、「視聴率」についての基本解説は、【視聴率基本のキ】シリーズに掲載していますのでこちらも合わせてご覧ください。
1.毎分の流入流出分析例
「視聴率基本の『キ』~分析実践編~ 先週から今週へどのくらい継続して見ているのか?他局との流出入は?<流入流出①>」では特定番組の1週目から2週目への流入流出を紹介しました。
今回は、番組の最初から終了までの流入流出を1分ごと(毎分)に分析する事例を紹介します。
ある番組の毎分の基準局継続・流入量・流出量を確認したい時の分析例
図1は番組Aの放送開始から終了までの毎分の流入流出データをもとに作成した、基準局継続・流入量・流出量を示したグラフです。上に伸びる縦棒の基準局継続(オレンジ)は、1分前から引き続き番組Aを見ている人の割合。流入量(赤)は、1分前は他局の視聴やテレビOFFでしたが番組Aへ入って来た人の割合。下に伸びる流出量(青)は、1分前は番組Aを見ていたが他局やテレビOFFへ出てしまった人の割合になります。
番組Aは放送開始から終盤まで基準局継続が高く、番組序盤や終盤には、流入もみられることがわかります。番組開始時は、前の番組から番組Aに切り替わり、番組A以外を見たい視聴者が移動するため、流出も多くなっていると考えられます。
番組終盤の流入については、番組開始後56分ごろから流入がみられはじめており、その時間の番組Aの放送内容を確認すると、コーナーXが放送されています。このことから、番組終盤ではコーナーX目当てで他局から番組Aに流入していることがわかります。
番組開始時こそ流出が目立ちますが、それ以上の流入を得て開始10分後には視聴者はピークに。以降の時間帯で少しずつ流出はしても、番組最後まで流入した視聴者も含め上手く維持されていることがわかります。
ある番組の流入流出を局別で確認したい時の分析例
図2は、図1の番組Aの流入・流出だけを抽出し、具体的にどの局との動きなのかを明らかにしたグラフとなっています。
上に伸びる縦棒が流入、下に伸びる縦棒が流出を示しており、局別に色分けをしています。このグラフから、図1のグラフで明らかになった序盤の流入は、局Eからの流入が多かったことがわかります。
また、番組終盤コーナーX時の流入は、局Dや局G、テレビOFFからの流入だったことがわかります。
このように、番組内の視聴者の動きを詳細に把握できるので、番組のうちどの部分・コーナーが強み・弱みとなっているのか、番組としてどんな番組作りをするべきかの判断材料となるでしょう。
2.まとめ
今回は流入流出分析を応用した『毎分の流入流出分析』について、分析事例を交えて紹介しました。この分析は長時間の情報番組やスポーツ中継などコーナーや試合展開などによって視聴者が流出入する番組などの分析時にご活用いただけます。
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【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「視聴率」
・調査時期:常時(発行形態 日報/週報)
・対象地区:全国32地区