海外の記事一覧
記事数: 102件
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】スカイダンス・メディアの快進撃
2022年、最大のヒット映画といえばトム・クルーズ主演の「トップガン マーヴェリック」だ。 現時点(2022年10月)で世界総興収14億8000万ドルという成績は、同じコロナ禍に公開された前年トップの「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の19億ドルと比較すれば見劣りするものの、若い観客を対象にしたアメコミ映画ではなく、また、中国市場で公開されていないことを考慮すると驚異的な数字である。 そして
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】ハリウッドにおける多様性と包括性。「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」の緊急声明とは?
先日、アマゾン・プライムビデオの大ヒットドラマ「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」の公式ツイッターが、異例の声明を発表した。 「私たち『力の指輪』のキャストは絶対的な連帯感をもって、一部の有色人種のキャストが日常的に受けている容赦ない人種差別、脅迫、ハラスメント、虐待に反対するために団結します」 「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」(以下、「力の指輪」)とは、J.R.R.トールキンの「指輪物語
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】マーベル映画の不都合な現実
現在、大ヒット中の「ソー:ラブ&サンダー」は、マーベル・スタジオにとって29作目の映画作品となる。2008年公開の第1作「アイアンマン」から14年でこれだけ多くの映画をリリースするばかりか、程度の差こそあれ、いずれもヒットさせているのは驚異的だ。 歴代世界総興収ランキングでは2位の「アベンジャーズ/エンドゲーム」を筆頭に、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」、「スパイダーマン:ノー・ウェイ・
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】放漫のストリーミング業界が緊縮に急転換。その理由とは?
過去数年にわたり、動画配信サービスの覇権争いはエスカレートしてきた。 新興Netflixの成功を目の当たりにして、動画配信サービスに腰が重かった複合メディア企業も追撃を開始。ディズニーはDisney+、ワーナーはHBO Max、NBCユニバーサルはPeacock、パラマウントはParamount+を立ちあげた。成功の鍵は会員加入を促すオリジナルコンテンツであることから、それぞれ持ち前のIP(知的財
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【ニューメディア社主催USAメディア勉強会レポート】第1回|日米の放送制度とビジネス構成の違いから考えるDXアプローチ --資本主義が徹底するアメリカで進展するメディアの変化
株式会社ニューメディア主催の勉強会「米放送業界の広告ビジネスモデルを日本と比較しながら知る~NAB 2022カウントダウンセミナー~」が、2022年3月から4月にかけて開催されました。 登壇者として、米国放送業界アナリスト/NSI Research 代表・テッド若山氏と、当社グループのビデオリサーチUSA President & CEO・谷口氏が参加し、米国と日本をZO
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【ニューメディア社主催USAメディア勉強会レポート】第2回|米のテレビ視聴の実態とアドレサブル広告、日本のテレビ広告事情の違い -アメリカのテレビ広告ビジネスの現状と課題
株式会社ニューメディア主催の勉強会「米放送業界の広告ビジネスモデルを日本と比較しながら知る?NAB 2022カウントダウンセミナー?」が、2022年3月から4月にかけて開催されました。 登壇者として、米国放送業界アナリスト/NSI Research 代表・テッド若山氏と、当社グループのビデオリサーチUSA President & CEO・谷口氏が参加し、米国と日本をZOOMでつなぎながら、ディスカ
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【ニューメディア社主催USAメディア勉強会レポート】第3回|米のテレビ視聴の実態と、日本のテレビ広告事情の違い -視聴計測の重要性と、求められる高品質コンテンツ、そしてチャレンジ
株式会社ニューメディア主催の勉強会「米放送業界の広告ビジネスモデルを日本と比較しながら知る?NAB 2022カウントダウンセミナー?」が、2022年3月から4月にかけて開催されました。 登壇者として、米国放送業界アナリスト/NSI Research 代表・テッド若山氏と、当社グループのビデオリサーチUSA President & CEO・谷口氏が参加し、米国と日本をZOOMでつなぎながら、ディスカ
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】「トップガン マーヴェリック」の爆発的ヒットがもたらした教訓とは?
トム・クルーズ主演の「トップガン マーヴェリック」(ジョセフ・コシンスキー監督)が北米市場で快進撃を続けている。 5月27日に封切られた同作は、祝日だった30日のメモリアルデーを含めた公開からの4日間で、北米興行収入1億6000万ドルというオープニング成績を記録。40年近くにわたりトップ俳優としてハリウッドに君臨し、「ミッション:インポッシブル」シリーズや「宇宙戦争」「マイノリティ・リポート」とい
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】「ファンタスティック・ビースト」シリーズが打ち切り? 「ハリー・ポッター」の"魔法"が再現できなかった理由とは
「ファンタスティック・ビースト」(以下、「ファンタビ」)がシリーズ終了の危機に瀕している。 同シリーズは大ヒットシリーズ「ハリー・ポッター」(以下、ハリポタ)の前日譚で、全5作を予定していた。 だが、先日公開された第3作「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」(以下、「ダンブルドアの秘密」)の世界総興収は3億7600万ドル(2022年5月執筆時点)と、今までの「ハリポタ」シリーズのよう
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】ウィル・スミスの「平手打ち事件」があぶり出したアカデミー賞の問題点
今年のアカデミー賞授賞式において、前代未聞の「平手打ち事件」を起こしたウィル・スミスに対する処分が決定した。 同賞を主催する映画芸術科学アカデミー(以下、「アカデミー」)は、今後10年間、アカデミー賞授賞式をはじめとする同団体主催イベントへのウィル・スミスの参加を禁止。そのあいだ、ウィル・スミスはアカデミー賞にノミネートされたとしても出席できなくなる。 この処分をめぐって、世間では「オスカー像も取