映画の記事一覧
記事数: 84件
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】新型コロナウイルスが変える映画のライセンスビジネス
大作映画を抱えるスタジオの配給担当にとって、公開日の選定ほど重要なことはない。毎週のように注目作が封切られる昨今のアメリカでは、公開第一週に好成績を叩き出さなければ作品が埋没してしまうリスクがある。だからこそ連休や夏休みなど動員が期待できる日程を選ぼうとするのだが、往々にして絶好のポジションは他社作品に取られているものだ。そこで、数年先のカレンダーをひっぱりだして、制作が始まっていない新作の公
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】withコロナの労使協定が締結。ハリウッドが再開へ
新型コロナウイルスの到来によって休止状態にあったハリウッドが、ようやく稼働をはじめた。 ディズニーやワーナー、ユニバーサル、ソニーといった映画会社や、テレビ局など、300社を代表する業界団体AMPTP(Alliance of Motion Picture and Television Producers)は、DGA(米監督組合)やSAG-AFTRA(米俳優組合)、IATSE(国際映画劇場労働組
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進化を続ける韓国エンタメと人気の理由 日本との違いはどこに?~ライター 西森 路代さん~
『パラサイト』『愛の不時着』『梨泰院クラス』など世界的に注目される韓国のエンターテインメント。映画、ドラマ、音楽、書籍など韓国のコンテンツが支持される理由は?韓国や日本のエンターテインメントに通暁するライターの西森路代さんにお話を伺いました。
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】実写版「ムーラン」、PVODスルーの衝撃。映画配給のニューノーマルとなるか?
新型コロナウイルスの感染拡大でストップしていた「ジュラシック・ワールド/ドミニオン(原題)」や「マトリックス4(仮題)」の制作が再開した。中止が取り沙汰されていたベネチア国際映画祭やトロント国際映画祭も、規模を縮小しながらも無事開催されるなど、コロナ禍でも映画界は復活しつつある。 だが、興行に関しては、いまだに見通しは明るくない。感染者数の多さから映画館の営業が許されていない国や地域が多いう
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】新型コロナの影響でドライブインシアターに脚光
アメリカにおいてドライブインシアターが、再び脚光を浴びている。新型コロナウイルスと共生するための新しい生活様式に、過去の遺物と思われていた娯楽施設が見事に当てはまったためだ。 そもそも巨大な駐車場にスクリーンを配置し、自動車に乗車したままの映画鑑賞を提供する屋外映画館がはじめて登場したのは、1930年代のこと。だが、ドライブインシアターが全盛期を迎えるのは1950年代に入ってからで、ピーク時の19
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恐怖を楽しむ『ホラ男・ホラ女』の深層心理
今年も暑い夏がやってきました!夏といえば、海や花火など涼しくなるための風物詩が多くありますが、その中でも在宅での時間が多く見込まれる今年の夏は、「ホラー映画」は特に人気が高くなるのではないでしょうか。 また、「ホラー映画」については、ストレス発散や不安解消、リラックス作用、カロリー消費など複数の効果も研究されているようです。そこで今回は、ホラー映画は"どのような人"に好まれるのか、"どのような理由
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】「ハミルトン」が切り開くライブ・キャプチャーの可能性
「ウエスト・サイド物語」や「サウンド・オブ・ミュージック」の時代から、最近の「レ・ミゼラブル」や「マンマ・ミーア!」に至るまで、ハリウッドの映画界はブロードウェイ劇を題材にしてきた。 演劇を映画に移植する場合、ストーリーや人気曲などは維持しつつ、映画に変換する作業が必要となる。たとえば、演劇では大道具や照明によって作られている物語の舞台は、実際のロケーションに置き換えられるし、役者もぐっと抑
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VRデータでみるコロナ禍とメディア動向 vol.3 STAY HOME期間のテレビ視聴動向について〜ジャンル別視聴率の動向を振り返る〜
コロナ禍で外出自粛が長引く中、在宅率が上がるとともに総世帯視聴率(HUT)は2月末ごろから上昇し始め、前年比は約1.2倍ほどになりました。では、生活者が視聴していたのはどのようなテレビ番組だったのでしょうか。 4月時点では生活者が見たいジャンルとして「お笑い番組」「アニメ」「洋画」が挙げられ、バラエティーや映画といったコンテンツの需要が高まっていることがわかっていますが(※1)、 今回はこのような
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】低予算&リモート可能! “スクリーンライフ”映画は新たな人気ジャンルとなるか?
今年3月、新型コロナウイルスの感染拡大により、ハリウッドでは映画やテレビの制作が一斉にストップした。アメリカ各州で外出禁止令が段階的に緩和され、ようやく制作再開の動きが出始めているものの、さまざまな安全対策を講じる必要がある。ワクチンや治療薬が開発されるまでは、映像制作の現場が元に戻ることはなさそうだ。 そんななか、コロナ渦の影響をまったく受けずに制作を続けているBazelevsという会社が
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【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】米興行界の復活のシンボル「TENET テネット」は、予定通りに公開できるのか?
現在ハリウッドで活躍する映画監督に値付けをするとすれば、おそらくクリストファー・ノーラン監督に最高額がつくだろう。なにしろ、「ダークナイト」シリーズをはじめ、「インセプション」「インターステラー」「ダンケルク」と彼の作品はコンスタントにヒットを飛ばしているし、そのほとんどがオリジナル作品である。ハリウッド大作の大半が続編や原作に依存しているなかで、自ら企画を立ち上げ、ヒットに繋げているのだ。